作り手と買い手の新しい出会い方
インターネットを介して、いつでも気軽にものが手に入る時代だからこそ、顔が見える相手から直接買いたい、大量生産されたプロダクトではなく一つひとつ丁寧につくられたものを使いたい……。ハンドメイドやクラフトが人気を集め、作家から直接購入できるイベントやネットショップが当たり前になった今、ものとの出会い方、そして売り手と買い手との関係は、少しずつ変わってきているようにも感じます。
広告、デザイン、ファッション、建築、写真、アートなど、さまざまな分野で活躍するクリエイターが参加し、クリエイティブの本質、発想の原点について語り合う。
インターネットを介して、いつでも気軽にものが手に入る時代だからこそ、顔が見える相手から直接買いたい、大量生産されたプロダクトではなく一つひとつ丁寧につくられたものを使いたい……。ハンドメイドやクラフトが人気を集め、作家から直接購入できるイベントやネットショップが当たり前になった今、ものとの出会い方、そして売り手と買い手との関係は、少しずつ変わってきているようにも感じます。
今回の青山デザイン会議は、広告・映像業界のプロデューサーがプロダクションの垣根を超えて集まり、結成されたクリエイティブユニット「Beyond」とのコラボレーション。監督やクリエイティブディレクターから依頼を受け、CM音楽の指揮をとる「音楽プロデューサー」が一堂に会した対談企画です。音楽プロデュースは、小誌でも、これまでなかなか掘り下げられなかったテーマ。作曲家でもなく、アーティストでもない、しかしCM制作に欠かせない彼らは、日頃どのような仕事をし、どんなことを考えているのでしょうか。
「好きなことで、生きていく」。そんなYouTubeの広告が世の中を賑わせてから、はや数年。自分の好きなことを仕事にできたら……きっと、誰もが一度は、そんな理想を思い描いたことがあるでしょう。また、フリーランスをはじめ、これまでになかった仕事や働き方が注目を集めるとともに、さまざまなデバイスやサービスを活用することで、個人の可能性はますます広がっています。今回の青山デザイン会議に集まっていただいたのは、自分がやりたいと思った仕事を、たったひとりでつくり、今も活躍を続ける3人。
急速に進んだインターネットの進化、メディアやデバイスの変化に合わせてインターネット広告も多様な形に発展を遂げてきた。平成が終わるいま、ネット広告の黎明期から携わる4名のクリエイターに集まってもらい、その変遷をたどった。
多様性やダイバーシティが叫ばれる昨今、さまざまなアプローチで障害と向き合うクリエイターが登場しています。また、テクノロジーの進化もあって、障害という壁はかつてに比べて、低くなってきたようにも感じます。でも、それは本当でしょうか。
2018年もさまざまなクリエイターがエージェンシーから独立し、新たなスタートを切りました。その中で、エージェンシーでもない、クリエイティブブティックでもない、デザインコンサルやスタジオでもない…これまでにない形のクリエイティブ組織が新たに生まれています。会社という組織に縛られることなく、つくり手同士がフラットな関係でつながり、一つのチームをつくり、一から仕事に取り組む。その目的は、クリエイティビティを最大限に使って課題を解決し、よりよいアウトプットを世に送り出すことです。
映像メディアの広がりと共に、テレビ一強時代が終わり、人々が「いいね!」と思う表現の幅が広がってきています。かっこいい映像でもなく、かわいい何かが出てくる映像でもなく、世の中の人の共感を集める映像でもなく、「なんだかよくわからないけれど面白い」「ツボる」「一度見たらクセになる」「ヤバい」⋯、思わずそんなつぶやきが漏れてしまうような映像。
2017年秋に生まれた、稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんによる「新しい地図」。CM、映画、舞台、アートをはじめ、さまざまなシーンで活躍し、目にしない日はありません。その活動はグループ名でもない、会社名でもない、「新しい地図」という旗印が掲げられたことから始まりました。
例えば海外広告賞のカテゴリーの変化を見てもわかるように、広告の捉える領域が広がりつつあるのは自明のことです。しかし、その一方で広告界の仕事の進め方、考え方、構造などは従来通りのことがまだまだ多く見受けられます。しかし、これからの広告のあり方を考えると、つくり手であるクリエイターが意識を変え、行動を変えていく必要があります。それを実践していくことは、つくり手にとっては大きなチャレンジです。
近年、音の表現がこれまでにまして多様になってきています。かつては音の表現といえば、レコードやCDのジャケット、さらにはミュージックビデオのような映像が主でした。しかし、それだけにはとどまらず、工場の音を視覚化した「INDUSTRIAL JP」のような表現、また音楽をさまざまなな構造物として取り上げた「音のアーキテクチャ」のような展覧会、さらには音と美術の領域を行き来して表現するアーティストたちの活動の活発化など、その表現には広がりが生まれています。なぜ今、こうした形で音の映像・ビジュアル表現に新しい兆しが見られるようになったのか。