言葉の壁を越えて届く伝わるコミュニケーション
私たちは、毎日の生活の中で当たり前のように歩いたり、食べたり、人と言葉を交わし、メールやSNSで言葉を送りあっています。そして私たちは何かのきっかけで、こうした「当たり前のことができなくなる」ということを普段あまり考えていません。思いもよらぬ病気や事故、高齢による体の変化などにより、どんな人にも「当たり前のことができなくなる」可能性は十分にありうるにもかかわらず、です。
広告、デザイン、ファッション、建築、写真、アートなど、さまざまな分野で活躍するクリエイターが参加し、クリエイティブの本質、発想の原点について語り合う。
私たちは、毎日の生活の中で当たり前のように歩いたり、食べたり、人と言葉を交わし、メールやSNSで言葉を送りあっています。そして私たちは何かのきっかけで、こうした「当たり前のことができなくなる」ということを普段あまり考えていません。思いもよらぬ病気や事故、高齢による体の変化などにより、どんな人にも「当たり前のことができなくなる」可能性は十分にありうるにもかかわらず、です。
今年もD&AD、One Showに続き、カンヌライオンズが終了しました。ここ数年は広告の領域の広がりと共に、部門が増え、複数の領域にまたがって出品される作品が増加。従来の広告よりも、デジタルやイノベーションに注目が集まっていたカンヌライオンズですが、今年はエンターテインメントとしてのフィルム復権の兆しも見られました。社会的な背景が作品に大きく影響し、さまざまな表現や企画、さらにはテクノロジーが混沌と交じりあった今年のカンヌライオンズは、広告界にどんなメッセージを放ったのでしょうか。
地方創生という言葉が広く浸透したこの3年。観光PR、ふるさと納税、移住など、さまざまな形で"地域"への注目が続いています。また広告会社に限らず、最近ではさまざまなジャンルの企業が地方創成事業に取り組み始めています。しかし、そこにはまだまだ課題も多く見られます。東京などから施策を持っていく人たちと地域の人たちとのコミュニケーション、動画など人気の手法に頼ってしまいがちになったり、うまくいったにも関わらず1年で終了してしまったり――。コミュニケーションに携わる多くの人が「地域」に携わり始めている今だからこそ、あらためて見直しておくべきことがあるように感じています。
デジタルテクノロジーの進化によって、近年ものづくりがどんどん変化をしています。3Dプリンタが登場した頃から、平面だけではなく、立体をも簡単に作ることができるようになり、「DIY」のあり方も変わってきています。テクノロジーやデータの活用によるものづくりの効率化、簡便化にはよい面がある一方で、できあがったものにその人らしさが見えなくなったり、似たようなものが量産されてしまう、さらには人が本来持っている力が発揮されなくなってしまう――そんなことが危惧されます。そこで、今回の青山デザイン会議では、こんな時代に「手でつくることの意味」をあらためて考えてみたいと思います。BEAMSで「工芸とデザインの橋渡し」をテーマとするfennicaレーベルのディレクター 北村恵子さん、さまざまなブランドで手がけたプロダクトの模型の展示が話題を集めたプロダクトデザイナー 藤城成貴さん、そして広告の仕事をする一方で、自ら企画して広告とアートの中間にある作品をつくり続けるアートディレクター 八木秀人さん。「手でつくる」ことを考え続けている3人にお話いただきました。
妄想力あるいは想像力──これはどんな人でも使える力です。そして、これらは表現をする上で、また何か新しいものを生み出す上で大きな原動力になります。映画、小説、漫画、演劇など、特に物語をつくる人にとって、この力は時に面白いものを生み出す"鍵"となることもあります。そしてテクノロジーが発達したいまは、そんな妄想も実際に何かしらの形にすることが不可能ではなくなりつつあるのではないでしょうか。そこで今回の青山デザイン会議では、「妄想力」、そしてその力を使って具体的な表現に落とし込む「創造力」をテーマに、CM、映画、演劇の世界で注目を集める3人のクリエイターに集まっていただきました。これまでのキャリアの中で話題のCMを次々と生み出してきたクリエイティブディレクター 黒須美彦さん、映画『そうして私たちはプールに金魚を、」でサンダンス映画祭短編部門グランプリを受賞した長久允さん、俳優、脚本家、演出家として新しい舞台をつくっているSuperendroller 濱田真和さん。それぞれが物語や表現を生み出すとき、どんなことを考え、どのように世に出す形へと昇華させているのか、お話しいただきました。
今回のデザイン会議では「クリエイティブな人材をどう育てるか?」をテーマに開催しました。福島ガイナックスでプロデューサーを務める一方、大阪芸術大学アートサイエンス学科で教鞭を執る浅尾芳宣さん、「遊び学」の研究者で東京学芸大学副学長の松田恵示さん、そしてクリエイティブディレクターとして数多くの企業のブランディングを手がけながら、慶應大学でも教える水野学さんの3名にご参加いただきました。
クリエイティブに関する仕事は、単純に時間で区切れるものではありません。また、会社務めをしていれば定年がありますが、実際に60歳になったからといって、その能力がなくなるわけでもありません。広告・デザイン界には70歳を過ぎても、80歳を過ぎても現役で働いている方が多くいます。クリエイティブに携わる人にとって定年とは、いわば形だけのようなもの。
今回のデザイン会議では、クリエーティブ・テクノロジストの大瀧篤さん、AR三兄弟 川田十夢さん、クリエイティブディレクター ムラカミカイエさん、そしてFashion Entertainments杉上雄紀さんが、このテーマのもと話し合いました。
今回の青山デザイン会議は、そんな問いからスタートしました。参加いただいたのは、マスキングテープ「mt」のブランドを確立し、海外のデザイン賞を数多く受賞している居山浩二さん、普遍的なデザインのプロダクトに定評がある角田陽太さん、そして小石川にシェアスペース「ハーフ ハーフ」を設けた建築家 長岡勉さん。それぞれの仕事を通して、いまの時代におけるデザインの本質とは何かを考えました。
今号では、いま広告・デザイン界で元気に活動する3名にお集まりいただきました。さまざまなデザイン領域を横断するれもんらいふ 千原徹也さん、ニューヨークにオフィスを設けたばかりのBIRDMAN 築地ROY良さん、2016年に演出した資生堂「High School Girl?メーク女子高生のヒミツ」が世界三大広告賞すべてで入賞を果たした柳沢翔さん。2016年を振り返りながら、いまの広告・デザイン界にある課題について考えました