「おっ!サンテレビ」(2005年、石原和樹)他
「できるなら楽して儲けたい」人類の願いですよね。(※細田調べ)手っ取り早いのはキャラクター、そう今日はIP(知的財産)ビジネスの話です。違う。
名作コピーの時間
「できるなら楽して儲けたい」人類の願いですよね。(※細田調べ)手っ取り早いのはキャラクター、そう今日はIP(知的財産)ビジネスの話です。違う。
「過去16年の『名作コピーの時間』で、一番選ばれているコピーは?」。寄稿の依頼を受けた時、まずこれを調べようと決めた。
「あなたが今まで一番大切にしてきたことはなんですか?という質問をすれば、その人がだいたいわかる」と何かのコラムで糸井重里さんがおっしゃっていて、なるほど、確かにそうかもしれない、さて、自分ならなんて答えるか、と考えてみると、…
広告を目にする時、多くの人が無意識で見ていると思います。そんな中で見た人の心をいかに動かすか。「完成度より伝達度」という言葉を電通関西のクリエイティブの先輩から教えてもらったことがあります。伝わるものをつくること。そのためにはまず目立つ。相手の気を引く。で、伝える。超シンプルな考え方ですが、今でも企画やコピーを考える時に大事にしています。今回は自分の中に強烈に残った伝達度の強い3本を選びました。
「言葉の埋蔵量が足りない」。入社したての頃、部署の若手を集めたコピー研修で講師のCDから言われた一言です。以降この言葉は、私にとって越えるべき高い壁で、迷った時の拠りどころで、逃れられない呪いになりました。同時に、埋蔵量の多い言葉を書ける人に強烈な憧れがあります。特にそれを感じられるのが、ボディコピー。偶然では絶対に書けない、太い背骨と思考の凝縮がある文章。いい機会をいただいたので、思わず心が正座した「ボディコピーの中の1行」の話をします。
10年前の夏。広告代理店のインターンシップに参加していました。毎日課題が出て、次の日には一人ひとりプレゼン。徹夜で企画して資料をつくって、提出ギリギリまで考える。褒めてもらえる日もあれば、自信があるときほどダメだったり。あの頃は、ただ考えることがとにかく楽しくて、アイデアで誰かを喜ばせることができる仕事に憧れて、なにより楽しそうに働く大人の姿を知れたことが、嬉しかったのを覚えています。
多少歳を重ねて思うのは、教えられていたことの因果関係が、ことごとく逆だったということ。まるで、世界的に仕掛けられた詐欺なのではないかと思うほどである。
イメージの話になる。1999年の夏。地中海。サントリーニ島の崖で集落のシェイプをスケッチブックになぞっていた。白亜の伽藍はそれまでに見たどの白よりも白かった。建築の学生だった。
皆さんは、どうやって次の旅の行き先を決めていますか。私は街のコピーで行き先を考えるのにハマっています。それが存分に楽しめるのが、アメリカ。
名言ヅラしていなくて、みんなのおもちゃになるようなコピーが好きです。「ダッダーン」は幼稚園でゲラゲラ笑いながら真似していた、原体験とも言えるコピー。当時はダダンというのが商品名だということも知らず、ただ語感が面白くてひたすら繰り返していたのですが、それってコピーの究極の到達点ではないかと思うのです。意味がないけれど魅力的な言葉には今でも強い憧れがあります。