「いい空は青い。」(2002年、一倉宏)他
大学生のときにANAのマイレージカードをつくった。当時ぼんやりとあった「ANA、なんかかっこいいよね」という空気。その空気は(私的には)間違いなくSMAPの「オキナワッ」ってCMがつくっていた。それはテレビとか映画とか、あらゆるエンタメよりかっこよく見えた。もちろんお金のない学生だからANAには乗れなかったのだけれど。
名作コピーの時間
大学生のときにANAのマイレージカードをつくった。当時ぼんやりとあった「ANA、なんかかっこいいよね」という空気。その空気は(私的には)間違いなくSMAPの「オキナワッ」ってCMがつくっていた。それはテレビとか映画とか、あらゆるエンタメよりかっこよく見えた。もちろんお金のない学生だからANAには乗れなかったのだけれど。
社会人になりたての1998年から3年間ほど、映画会社の東映でコピーライターとして予告編、ポスター制作の仕事をしていました。
博報堂に入社し研修を経て、22歳の6月にコピーライターという名刺を貰った。大学を出たばかりの、なんの実績もない若造が。
下心あってこの機会にコピー年鑑を一気読みすることにしました。よく新人コピーライターはコピー年鑑を写経するものだといいますが、僕にそんな経験はなくこれまでじっくり読んだことがなかったのです。むしろこの本を開くと嫉妬したり傷付いたり精神衛生上悪いような気がして敬遠していました。
名作コピーの時間
コピーライターは、かつて、あこがれの職業と言われていた。彼が会社に入る少し前のことだった。クルマの窓がスーッと開いて、井上陽水さんが「お元気ですか~」と言っていた。なんだ、これは?彼は、戸惑った。
オタク気質じゃないことが、コンプレックスです。何の疑いもなく好きな物をまっすぐに好きと言えて、熱く語れる人はかっこいいし羨ましい。かたや自分には趣味らしい趣味もなく、推しらしい推しも特にない。「いちばん好きな◯◯」みたいな質問に答えることにも苦痛を感じて生きてきたので、コピーを3つ選んでよい今回は、いくらか気持ちが楽でした。
コピーにはどうしても人柄が出てしまいますし、名作コピーを選ぶのにも、どうしても人柄が出てしまうと思います。
妄想が好きだ。妄想の中の自分はいつも驚くようなコピーを書いているからだ。そう、妄想の中では人様が書いた名作も自分が書いたことになっていた。これまでの広告人生、師匠と呼べる人はひとりもいない。もちろん感謝している人は数えきれないほどいる。
扉を開き、新しい世界へ導いてくれた作品を選びました。