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名作コピーの時間

「忘れものを、届けにきました。」(1998年、糸井重里)他

澁江俊一

社会人になりたての1998年から3年間ほど、映画会社の東映でコピーライターとして予告編、ポスター制作の仕事をしていました。『鉄道員(ぽっぽや)』では高倉健さん、『バトル・ロワイアル』では深作欣二監督など、当時はただジタバタしているだけでしたが日本映画のレジェンドとご一緒できた経験が、今もエネルギーをくれる人生の宝物になっています。学生時代に自分で貯めたバイト代で宣伝会議に通い広告コピーを学んで映画会社に就職した私は、広告コピーと映画コピーの間にある見えない壁に、当時ずっと悩み続けていました。コピー年鑑にあるようなコピーを書いても、何かが違う。まわりの人に見せても評価されない。その壁を当時は言語化できなかったのですが、映画会社を離れて何年か経ってようやく言葉にできるようになったので、それについて話します。

広告コピーは心をつかむことが目的です。必ずしも商品を語る必要はないし、正しければいいわけでもない。視点や驚きを提示したり、今を見…

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私的に好き、でいいのかも。
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