
エイチアンドダブリュー(東京・新宿)が展開する缶詰ブランド「自然派缶詰カンナチュール」は昨年10月25日、三井不動産リアルティが運営する駐車場「三井のリパーク銀座6丁目第4」にて、自動販売機による商品販売を開始した。販売開始後は売り切れ状態が続くほどの人気ぶりで、すでに想定の3倍となる数十万円の売り上げが出ているという。
「カンナチュール」は、手作業で素材を詰め込んでいるため大量生産ができず、原価率も高いため、マージンなどの関係で既存の小売流通網を活用できていない。これまで、都内での販売は「GINZA SIX」の1カ所のみだった。
販売手段として自動販売機を導入することで、新たな流通網を開拓。同時に、従来ターゲットの30~50歳代の夫婦に加え、外国人観光客や料理人にも興味を持ってもらうことを目指している。
現在の自動販売機は、既存の飲料系のものを改良して設置しているが、商品が5種類しか並べられないため、新たにIoT式自動販売機を開発。3月には100台を設置し、年内に1000台の設置を見込む。同社は、かねてより他社の動画マーケティング支援を行ってきた実績があることから、IoT式自動販売機でデジタルサイネージを活用したプロモーションを実施する考えもある。Webやアプリとも連携したデジタルマーケティングで、認知の拡大や新たな顧客体験の構築を目指す。