節約志向や貯蓄への意識は継続するが「非計画購買」を誘発する売り場づくりが鍵に
今回の特集では、広告会社、マーケティングリサーチ会社の計6社が、2024年のショッパー、いわゆる売り場にいる買い物客のインサイトや行動を一斉に予測しています。
「売り場」での買い物客の行動を、どこまで解像度高く知ることができているでしょうか。売り場には偶然の出会いも多く、事前に「買う」と決めていたはずの商品ではなく、実際は予定とは違うものが買われている場合もあります。まさに、購買の最終的な意思決定の場が売り場であり、その判断を下しているのがショッパーなのです。もちろん売り場の対象は店頭だけではなく、ECにも拡大しており、ショッパーの動きも複雑化しているとも考えられます。そう考えると、商品・サービスを「売る」ためにはまず、売り場で起こっていることや、買い物客を「知る」ことが必要なのではないでしょうか。本特集では、メーカーが十分に捉えきれていない、売り場でのショッパーのインサイトに注目。2024年のショッパーが何を考え、購買の意思決定を行うのか。広告会社や調査会社、メディアの編集長などショッパーインサイト把握のプロが予測します。
今回の特集では、広告会社、マーケティングリサーチ会社の計6社が、2024年のショッパー、いわゆる売り場にいる買い物客のインサイトや行動を一斉に予測しています。
編集部では、この特集に際して消費者1000人へのアンケート調査を実施。「食品・飲料」「トイレタリー」「日用消耗品」「化粧品/スキンケア」の4カテゴリーで、購入時に重視している点や、新商品といつも買っている商品のどちらを選ぶか、チラシやクーポンを事前に確認するかについて聞いた。
光文社が発行する雑誌『Mart』は、時代によって変化するファミリー層や母親のインサイトを捉え、読者のニーズを先回りしたような情報を発信してきた生活情報誌だ。まさに“今”を生きるファミリーの価値観を捉えるプロである『Mart』から、編集長の小松伸司氏が登場。今どきの家族が重視する消費への意識をもとに、2024年の流行を予測する。
モノ雑誌における実売部数が12年連続でNo.1を誇る宝島社の『MonoMax』。その特徴は読者のニーズを捉え、物欲を刺激し続けていることだ。今回は読者のインサイトを掴むプロである編集者であり、モノ・トレンド情報のプロである『MonoMax』の、編集長 奥家慎二氏が、昨年のヒットを振り返りながら、2024年に流行するモノ・コトを予測する。
多くの商品やPOPが立ち並び、さまざまな店頭施策が行われる中、実際に消費者の「欲しい」が生まれる瞬間とはどのような時なのだろうか。計画的な買い物ではなくその場で心惹かれた商品を購入する消費者も多い中、意図的な「衝動買い」やブランドスイッチを起こすノウハウを、店舗のICT活用研究所 代表の郡司 昇氏に聞いた。
EC化率が高まってきているとはいえ、食品や飲料、日用品は今もなお流通で購入されていることがほとんど。今後も自社製品の売上を伸ばしながら、小売の利益になるような売り場提案は不可欠になる。ヨーグルトを主に展開するダノンジャパンでは、2020年からカテゴリーのショッパー理解を基にした成長戦略を強化した。
営業が売り場を提案する際にも、ショッパーインサイトを把握しておくことが有利に働く場合もある。しかし、メーカーにとって彼らのインサイトを掴むことは、流通を介しているがゆえに難しいことも多いはずだ。メーカー営業の担当者は、実際のところ、どのようにしてショッパーのインサイトを掴んでいるのだろうか。文具・日用品メーカーで働く営業担当に話を聞いた。
インターネット広告事業とメディア開発及びAI技術領域に強みを持つサイバーエージェント。店舗集客型デジタル広告の調査も行っている同社が伝える、2024年メーカーの営業担当者が準備しておくべきこととは。インターネット広告事業本部 リテールメディア事業本部の統括、高橋 篤氏に話を聞いた。
マーケティングリサーチ業界のリーディングカンパニーであるインテージ。「生活者理解の深化」と「データ活用の高度化」により、多くの企業を支援してきた同社のシニアアナリスト 橋本 瑛氏とトップ・アナリシス・デザイナー 鶴田育緒氏が語る、2024年注目すべき売り場のトピックとは。
2000年に創業したマーケティングリサーチ会社、マクロミル。消費者購買履歴データ「QPR」での消費者動向チェックサービスを活用した調査や、ウィークリー生活者定点観測調査などで、リアルタイムな消費者動向を保有している。そんな同社が考える2024年のショッパーインサイトとは。