狙った商品しか買わない「スナイパー型」が増加?消費拡大は偶然の出会いが鍵に
長年EC事業サポートを得意としてきた大広が2021年、「顧客に価値あるブランド体験」をマーケティング活動へ実装することを目指し、顧客価値開発本部を組織した。同組織内で生活者インサイトの発掘やビッグデータの分析を手がける清水 純氏が、2024年のショッパーインサイトを予測する。
「売り場」での買い物客の行動を、どこまで解像度高く知ることができているでしょうか。売り場には偶然の出会いも多く、事前に「買う」と決めていたはずの商品ではなく、実際は予定とは違うものが買われている場合もあります。まさに、購買の最終的な意思決定の場が売り場であり、その判断を下しているのがショッパーなのです。もちろん売り場の対象は店頭だけではなく、ECにも拡大しており、ショッパーの動きも複雑化しているとも考えられます。そう考えると、商品・サービスを「売る」ためにはまず、売り場で起こっていることや、買い物客を「知る」ことが必要なのではないでしょうか。本特集では、メーカーが十分に捉えきれていない、売り場でのショッパーのインサイトに注目。2024年のショッパーが何を考え、購買の意思決定を行うのか。広告会社や調査会社、メディアの編集長などショッパーインサイト把握のプロが予測します。
長年EC事業サポートを得意としてきた大広が2021年、「顧客に価値あるブランド体験」をマーケティング活動へ実装することを目指し、顧客価値開発本部を組織した。同組織内で生活者インサイトの発掘やビッグデータの分析を手がける清水 純氏が、2024年のショッパーインサイトを予測する。
ショッパーマーケティングを専門とする「ショッパーマーケティング事業局」を持つ博報堂。生活者へのブランドマーケティング、流通業に対する消費財業界のトレードマーケティングやショッパーマーケティング領域の支援を行っているのが同組織だ。「ショッパーマーケティング事業局」は2024年のショッパーをどう予測しているのか。
リテール領域における販促DX支援、コマースやオウンドメディアを起点としたデジタル施策設計など、統合的な販促ソリューションの提案から実施・運用支援を行う電通プロモーションプラス。そんな同社でショッパーマーケティングに取り組んでいる統合プランニング事業部 本間立平氏に話を聞いた。
商品が売れる場所「売り場」にいる消費者のことを、どれだけ把握することができているだろうか。なぜいま、メーカー企業がショッパーのインサイトを知る必要があるのか、どのようにして分析を行っていくべきなのか、ショッパーマーケティングの歴史を踏まえて、早稲田大学商学学術院 教授の守口 剛氏が解説する。