毎朝の理想と現実を表現したカロリーメイトリキッドの新聞広告
この広告は、連続した2面にわたって掲載されました。まず記事中のアイランド広告には、パンをおいしそうに食べる女の子。そして新聞をめくると、女の子の位置は全く変わらずに周りの景色が15段全面に見えてきます。そこには、こぼれた牛乳、予測不可能な猫、体操着を乾かすママ、お皿の雪崩をキャッチするパパなど、共働き夫婦と子育ての騒がしくも愛おしい朝の“あるある”が。
UP TO WORKS
“廃墟の島”軍艦島は、いま崩壊の危機に瀕している。台風の影響やコンクリートの経年劣化により、島の損壊は年々進行し、半年以内には軍艦島を代表する30号棟が崩落すると言われている。その保全には莫大な費用がかかるため、長崎市は募金を集めているが、“すでに壊れているもの”というイメージが根強く、理解は十分に得られていない。
軍艦島の危機に広く関心を持ってもらい、保全に必要な募金活動を後押しすることができないかを模索した。コンクリートの研究を専門とする東京大学野口研究室と共同で、軍艦島に現存する建物があと何年で崩落するかという“余命”を算出。その数字をグラフィティの技法で軍艦島の建物に描いた、架空のグラフィティイメージをOOHとして公開。2019年、2020年、2021年の実際の30号棟の写真を活用し、建物が徐々に崩壊していく様子を、カウントダウンの数字とともにビジュアル化しました。
(電通 アートディレクター 瀧澤章太郎)
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