いま必要なのは「情報共感型コピー」だ――「情報」と「情緒」、2つの共感ポイント
従来の「情緒共感型コピー」とは異なる、プロモーションへと人を動かす「情報共感型コピー」とは。現代の消費者を動かすコピーのあり方から、提案先企業を巻き込み、ターゲット周辺への届く方法まで、POOLの小西利行氏、小林麻衣子氏に聞いた。
最新テクノロジーを駆使した、消費者向けの体験イベントや、インターネット広告など、
「消費者が買いたくなる」ための手法は、数えきれないほど多くある。けれど、コミュニケーションの基本は「言葉」だ。
あらためて「セルスコピー」に立ち返ってみると、そこには今後のプロモーションの新たな指針が見えてきた。
従来の「情緒共感型コピー」とは異なる、プロモーションへと人を動かす「情報共感型コピー」とは。現代の消費者を動かすコピーのあり方から、提案先企業を巻き込み、ターゲット周辺への届く方法まで、POOLの小西利行氏、小林麻衣子氏に聞いた。
「この国は、女性にとって発展途上国だ。」─センセーショナルな一文が印象的な、化粧品製造・販売のポーラが7月下旬から8月初旬にかけて放送したテレビCMが話題となった。店頭販売員を募集する目的のCMだったが、広く共感を呼んだ。
ハーゲンダッツジャパンのキャンペーン「Häagen Heart Hunting 幸せのハーゲンハート探し」がネット上で大きな賑わいを見せている。3日間で、Twitterの投稿・再投稿数が約13万件、「いいねボタン」も27万回押されるなどの反響を記録した。なぜこれほど多くの人に広まったのか。
ナイキジャパンは8月1日から、「JUST DO IT. #身の程知らず」をメインコピーにすえたキャンペーンを実施した。
「地域創生」がお題目のように叫ばれる昨今だが、自治体プロモーションを進めていく上で、コピーはどのように役割を果たせばよいか。一般企業のコミュニケーションの傍ら、10以上のシティプロモーションにも携わる、クリエイティブディレクターでコピーライターの田中淳一氏は、「未来に作用する言葉が必要」と語る。
「こども食堂」とは、近所に住む小学生などが集まり、みんなでワイワイがやがやと一緒に夕食を楽しむ場所のこと。ネーミングの良さと、地域の人たちによる助け合いの精神などから支援者が急増。現在は300カ所を超える「こども食堂」が、全国各地で運営されている。
企業側からメッセージを届けるよりも、熱心なファンをはじめとした消費者サイドから商品やサービスについて発信してもらうほうが、購買・利用を検討する人には届きやすいケースがある。「ファン」から口コミを起こしてもらうためのポイントを、アジャイルメディア・ネットワークの上田怜史社長に聞いた。
円高の影響を受け、いわゆる「爆買い」に一服感のある訪日客需要。来日数自体もかつてのように急伸してはいないものの、毎月2ケタ増で推移している。いまこそ、積極的にアプローチすることが重要だ。それは2020年、最も大きな波が来るときへの布石にもなるはずだ。
訪日外国人客数のピークが見込まれる2020年の東京五輪まで、残り4年弱。そして、その後の市場開拓も考えれば、いまから施策をスタートさせておきたいところだ。外国人の視点をうまく取り入れ、新商品開発や既存商品のプロモーションを活性化させよう。
スマホゲーム「ポケモンGO」ではキャラを選択する際、「あなたのスタイルを選んでください」と表示する。これが、「性指向への配慮ではないか」と多方面から好評を呼んだ。日本でも、訪日客や海外進出を考えれば、多様性を前提としたコミュニケーションが一般的となるはずだ。