いま必要なのは「情報共感型コピー」だ――「情報」と「情緒」、2つの共感ポイント
従来の「情緒共感型コピー」とは異なる、プロモーションへと人を動かす「情報共感型コピー」とは。現代の消費者を動かすコピーのあり方から、提案先企業を巻き込み、ターゲット周辺への届く方法まで、POOLの小西利行氏、小林麻衣子氏に聞いた。
キャッチフレーズ GOOD&BAD
「こども食堂」とは、近所に住む小学生などが集まり、みんなでワイワイがやがやと一緒に夕食を楽しむ場所のこと。ネーミングの良さと、地域の人たちによる助け合いの精神などから支援者が急増。現在は300カ所を超える「こども食堂」が、全国各地で運営されている。
こども食堂の“生みの親”近藤博子さん。長年、歯科衛生士として仕事をする中で、人が生活する上で「食」が最も重要であると感じ、「きまぐれ八百屋だんだん」を始めた。
地域の子どもたちに夕食を提供し、地域の人たちと共に過ごせる場所「こども食堂」が全国的な広がりをみせている。8月時点で「こども食堂」の名を冠す場所は300カ所ある。「こども食堂がここまで広がったのも、ネーミングの力が大きいと思っています。企画を立ち上げ成功させるには、ネーミングはとても大事」と話すのは、発起人の近藤博子さん。東京・大田区で「気まぐれ八百屋だんだん」という食料品店を経営する。
近藤さんが「こども食堂」を始めたきっかけは、店舗の常連で、近くの小学校の副校長の話にあがった「家庭の事情で、バナナ1本で夕食を済ませている小学1年生の児童がいる」という一言だった。それを聞いた近藤さんは「事情があって夕食が取れない子どもたちに、きちんとした食事を食べさせたい」という思いにかられ、2012年、「だんだん」店舗の一角に「こども食堂」をオープンした。「こども食堂」というネーミングにした理由について近藤さんは、「子どもがひとりでも入れると同時に、大人も入っていい場所だということが伝えられるネーミングにしたかった」と語る。
夕方になると、学校が終わった子どもたちが夕食を食べに三々五々集まってくる。年齢の違う子ども同士で、また地域の大人たちとコミュニケーションを取りながら食事を楽しむ。集まる子どもの数は毎回20人程度で、毎週木曜日午後5時半から夜8時頃まで実施している。ある日のメニューは …