いま必要なのは「情報共感型コピー」だ――「情報」と「情緒」、2つの共感ポイント
従来の「情緒共感型コピー」とは異なる、プロモーションへと人を動かす「情報共感型コピー」とは。現代の消費者を動かすコピーのあり方から、提案先企業を巻き込み、ターゲット周辺への届く方法まで、POOLの小西利行氏、小林麻衣子氏に聞いた。
キャッチフレーズ GOOD&BAD
訪日外国人客数のピークが見込まれる2020年の東京五輪まで、残り4年弱。そして、その後の市場開拓も考えれば、いまから施策をスタートさせておきたいところだ。外国人の視点をうまく取り入れ、新商品開発や既存商品のプロモーションを活性化させよう。
日本人、外国人問わず、日本で見つけた事物を投稿し、共有できるサイト「NIPPON QUEST」。現在はリニューアル中。
来日した外国人に、日本で「ヘン」に感じたことはあるか、と尋ねると、さまざまな指摘がある。例えば和製英語。「オーダーメイド」や「パソコン」「タレント」など、外国人には通じなかったり、意味が変わったりする言葉が多いのも知られた話だ。
しかし国が異なればこうしたことは起きることであって、一方、外国語でも日本語に似ていてユニークに聞こえるケースはある。たとえば、スペイン語で「アホ」は、ニンニクを指す言葉だ。こうしたエピソードは多くの場合、笑い話で済む。
「間違っていたらどうしよう…」という恐れは、自治体とかも訪日向けのサイトとかが皆不安、「コピーライティングの段階には入っていないケースがほとんど」と博報堂のストラテジックプラニングスーパーバイザーの鈴木康司氏は指摘する。
「訪日客2000万人のほとんどが非英語圏ですが、英語が通じる方は多いんです。極論、多少誤りのある英語であったとしても、伝わればいいと考えることもできます。やらないことの損失のほうが大きい。多言語対応している店鋪は、旅行口コミサイトで広まるなどして、訪日客が集中している現状があります」。
本当に海外市場を意識するのであれば、言い回しはきちんとチェックしなければならないが、挑戦してみなければ何も始まらない。
海外向けに発信してみれば …