IDEA AND CREATIVITY
クリエイティブの専門メディア

           

広告の現場を支えるプロフェッショナルの仕事術

凸版印刷 森岩麻衣子「オリジナルの感動に極限まで近づけていくのがプリンティングディレクターの仕事」

森岩麻衣子(プリンティングディレクター)

微妙な色彩感覚が要求される作品のプリンティングディレクションを手がける凸版印刷の森岩麻衣子さん。オリジナル作品と同じ感動を印刷物に再現することを目指す。

093_01.jpg

もりいわ・まいこ
凸版印刷 情報コミュニケーション事業本部 トッパンアイデアセンター クリエイティブ本部GAC部所属。プリンティングディレクターとして、高品質の写真集、絵本、女性誌、ポスター、カレンダーなどの製版・印刷に携わる。

クリエイターの想いと現場をつなぐ

普段何気なく目にしている写真集や絵本、ポスターだが、それらはあくまで印刷物。原本となる写真や絵そのものを網点という印刷表現によって紙上に複製したものだ。多くの人はオリジナルを見る機会はなく、印刷物によってその写真や絵を鑑賞する。だからこそ「オリジナルを見たときと同じ感動を、印刷物でも味わえるように再現すること」がプリンティングディレクターの役割だと、凸版印刷の森岩麻衣子さんは話す。「作品の魅力がどこにあるのかを理解して、疑似的にではあるけどもその魅力を引き出し、再現することができれば、感動に近づけることができると思っています」。

大切なのはクリエイターと作品の良さを共有する過程と、それを製版の現場へと伝える過程において、想いを引き継ぎ、受け渡していくという2つのコミュニケーションだ。「作業するのは製版・印刷の現場ですから、現場が共感してくれることがとても大事なんです」。これがどんな仕事で、なぜ凸版印刷に依頼されているのかを伝え、さまざまな想いを現場へとバトンタッチする。

あと45%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広告の現場を支えるプロフェッショナルの仕事術 の記事一覧

BIRDMAN 高橋智也「仕事の丁寧さが世界観を守る」
Katamari Inc. イズカワタカノブ「頼れるWebの裏方目指す」
スタイリスト三田真一「あらゆるものを『スタイリング』で切り取る」
P.I.C.S. 針生悠伺、諏澤大助「プロジェクションマッピングはショー演出だ」
ライジン 山田陽平「アナログ時代からの技術の積み重ねをCGに昇華させる」
照明家 藤井稔恭「現場の空気感を照明で生み出す」
効果や 石川秀行「ラジオCMで生きる音のリアリティ」
かみの工作所 山田明良「印刷現場から発想する紙のプロダクト」
凸版印刷 森岩麻衣子「オリジナルの感動に極限まで近づけていくのがプリンティングディレクターの仕事」(この記事です)
作曲家 井筒昭雄「印象に残る音楽作りの鍵は『鮮度』と『化学反応』」
CMプロデューサー 渋川恭一「多様な映像制作で知見を広げたい」
シズルプランナー 森沢のり子「味覚と嗅覚を刺激する 『美味しい』映像ひとすじ」
ヘアメイクアップアーティスト 冨沢ノボル「ドラマの予感を演出するヘアメイク」
美術デザイナー 斉藤貴教「撮影の瞬間に真価を放つものづくり」
美術デザイナー 中村桃子「幼いころから続く ものづくりの延長」
振付稼業 air:man「ダンスはどんな価値を提供できるのか?」

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
ブレーンTopへ戻る