大広名古屋支社は9月13日、宣伝会議中部本部セミナールームにて、BtoB企業の変革事例を紹介する「デジタルをマーケティングに生かす!成功企業に聞く、新しい組織・人材・マインドセットとは?」をテーマにしたセミナーを開催。組織を柔軟に変革するデジタルシフトとは。
イノベーションが生まれる企業風土はどう育まれるのか?
デジタルが浸透した時代、大きな変化が求められている。本セミナーでは3部構成で新規事業開発による新たな顧客獲得や人材獲得におけるコミュニケーションの多様化など、デジタルシフトによる可能性について言及した。
第1部ではイノベーティブな取り組みを行う2社の事例を元に、パネルディスカッションが行われた。脚立メーカー・長谷川工業は脚立業界にデザイン性を取り入れて、新たな市場を開拓している企業だ。取締役副社長兼マーケティング本部長を務める長谷川義高氏は、家庭では脚立が倉庫などに保管され、使われていないという結果を踏まえ、脚立の新ブランド「ルカーノ」をデザイナーと製作。
リビングに調和してインテリアにもなるカラフルな脚立として、2009年にグッドデザイン賞を受賞した。「革新には社内から不安の声が上がった。リーダーには挑戦したうち7割以上の成功実績が必要となる。『ルカーノ』の成功には自信があった」と話す。
LIFULL(ライフル)は、不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME'S」のサービスを提供し、生活に起こる不安や不満などの「不」を解消するため、暮らしの領域全般にサービスを広げる企業だ。LIFULL HOME'S事業本部マーケティング戦略部MAユニット長の菅野勇太氏は、職づくりや人づくりに着目した試みを紹介する。
「不動産後進国と言われる日本は、不動産に関して情報や価格など不透明な部分が多い」と菅野氏。そこで「JGマーケティング」や「空き家バンク」、「民泊」などに取り組み、不動産のオープン化を進め、同時に広告運用の自動化やインハウス化、マーケターのスキルやオペレーションスキルの育成と向上を目指している。
マーケティング機能に対する期待やチャレンジについては、「今後は、一目で当社のものだとわかるようなプロダクトを残したい」と長谷川氏。
それに対し、「プロジェクトの立ち上げから運用までできる力を備えた、マーケティングのトータルプロデューサーを育てたい。今後は日本の住み替えの常識をよりよくしていくために、トレンドの発信源になりたい」と菅野氏は話した。
第2部では、大広のアクティベーションセンター部長の難波寛明氏が、「広告会社から見た、BtoB企業 一歩進んだデジタルの使い方」をテーマに講演。多くのBtoB企業が抱える可能性や大きな課題をはじめ、海外を含めた多言語展開の考え方、デジタルとコミュニケーションの捉え方を説明した。
企業のデータを例に出し、社内外での理解獲得を目指した「質」重視のデジタル活用の重要性を説いた。大きく、「広報・IR部向け施策」、「人事部向け施策」、「マーケティング・営業企画部向け施策」の3つに分け、それぞれに大切な「質」について事例を交えて紹介した。
第3部では、大広名古屋支社デジタル推進チームの久野祐介氏が、「Webアクセスレポートをたった5分で完成させる方法」として、流入分析や成果分析など約80ページのレポートを瞬時に出力する、無料のBIツール「Site Miyell(サイトミエール)」を紹介した。
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