青山・表参道や銀座といった人気エリアの美容サロンには、美容意識や投資意欲が高い女性が多く集まる。そんな彼女たちに向け、商品・サービスの魅力を伝える動画を配信できる新メディアが「Salon Screen」だ。「多少高価でも、質の高いものが欲しい」という価値観を持つターゲットに効果的にアプローチするデジタルサイネージに注目する。

撮影協力:GARDEN Tokyo
多くの女性にとって、美容サロンは特別な空間であり、そこで過ごす時間は特別な時間だ。特に、人気エリアにある高価格帯のサロン、いわゆる「ハイエンドサロン」に通い、美容のために時間・手間・お金をかけることを惜しまない女性は、「キレイ」や「楽しい」ことに対して前向きな心理状態でサロンを訪れる人が多い。
そんな特別な空間であるサロンを、ブランドの世界観やメッセージ、商品・サービスの魅力を伝える場としても有効に活用できるのではないか――その発想の下、ネクスウェイが提供しているのが、サロン向けデジタルサイネージ「Salon Screen(サロンスクリーン)」だ。
青山・表参道、銀座、恵比寿・代官山といった人気エリアにあるハイエンドサロンの座席前に置かれたタブレット端末にブランドの動画を配信し、サロンを訪れる女性に届けることができる。2017年9月現在、56店舗に700台が設置されている。
「ポテンシャルの高いターゲットに、効果的にリーチできるのが強み」と広報の佐野有加氏は話す。「魅力的なターゲット」と「魅力的な場」の2つが、「Salon Screen」の広告メディアとしての価値を下支えしている。
ターゲットは、ハイエンドサロンに通う、美容意識や投資意欲の高い女性。
今年4~5月に実施した「美容室来店者の実態調査」(※注)によると、ハイエンドサロンに通う人はその他の人に比べ、(1)個人年収・世帯年収とも高い、(2)「美容」「本・雑誌」への月間投資額が特に高い、(3)ブランド品の所有率が高い、(4)「流行に敏感」「多少高くても品質の良いものを買いたい」といった価値観を持つ人が多い、(5)SNS(特にInstagram)の利用率が高いといった特徴があることが明らかになった。
なかでも、ターゲティングにおける「価値観」の重要性を佐野氏は指摘する。
「デモグラフィックデータやジオグラフィックデータではなく、ターゲットの心理や価値観に基づくサイコグラフィックターゲティングこそ、効果的なのではと考えています。『可処分所得の高い人=何でも買う人』とは言えません。『自己投資に積極的』『たとえ高価でも高品質なものがいい』といった特定の価値観を持つ人に対し、その価値観に応える情報を届けることで、商品購入やサービス利用、来店といった行動につなげやすいのです」(佐野氏)。
ターゲットのポテンシャルもさることながら、サロンという特殊な場で訴求することの効果も大きい。まず、ターゲットとメディアの接触時間・頻度に特徴がある。サロンの平均滞在時間は2時間、カラーやパーマの施術を受ける場合は4時間にのぼることもあり、滞在中に繰り返し広告に接触させることができる。
「ある動画再生メディアでは、動画広告の1再生あたり単価は約8円。それに対し『Salon Screen』は5円です(一度の滞在あたり4回接触することを前提に、リーチ単価は20円に設定)。配信効率が高い上、ターゲットが絞り込まれているので、高い広告効果が期待できます」と佐野氏。
また、タブレットはお客さまの目の前に設置されているため視界に入りやすく、視認率は98.8%にのぼる。接触時間が長いので、長尺の動画を通じて、広告主のメッセージをじっくり伝えることができる。
加えて、お客さまとサロンスタッフとの関係性も、広告効果を高める上で一役買っている。長年通っているサロンのスタッフに対するお客さまの信頼は厚く、スタッフからの"お勧め情報"は受け入れられやすい。実際、スタッフからのお勧めを何らかの行動に移した経験がある人は6割を超えるという。
Salon Screenがターゲットとする「ハイエンドサロン」に通う女性の実態

継続して設置したくなる"サロン思い"のサービス設計
「Salon Screen」が広告メディアとしての高い価値を維持、またさらに向上させるためには、設置店舗を増やすことはもちろん、各店に「設置し続けてもらう」ことも重要だ。そこでポイントとなっているのが、「サロン思い」のサービス設計と言える。
「単に『お客さまにとって暇つぶしになる』というだけでは、設置のメリットがあるとは言えません。サロンの売上にもつながる工夫をすることで、常にターゲットの目に触れる場所に設置されている広告メディアとなることができます」と佐野氏。
「Salon Screen」では30分間のロールが繰り返し配信されるが、そのうち広告枠は最大20分間と上限を設けている。残りの10分間は「サロンPR」「店頭販売訴求」の枠として、自店や自店が販売する商品のPR動画を配信する編成となっている。
「サロンの施術メニューや販売商品について詳しく紹介する機会はあまり多くありません。動画をきっかけに、お客さまとスタッフの会話が生まれ、そこから商品販売にもつなげられる可能性があることに、多くのサロンが価値を感じてくださっています」。設置を提案したサロンの端末導入率は9割を超えるという。
ターゲットの興味・関心を引く工夫もある。そのひとつが、外部パートナーメディアから提供を受け、広告枠やサロンPR枠の合間に配信している「コンテンツ」だ。加えて、各店のフォロー担当が毎月ヒアリングを行い、それらを踏まえて番組編成を組んでいる。お客さまの視線が常に画面に向くような環境づくりに気を配る。
今後は、動画の制作段階から支援することも視野に入れている。商品・サービスとフィットする価値観を持つターゲットに対し、ピンポイントでアプローチできる動画広告。その企画制作から配信までをトータルで支援するメディアとして、サービスを磨き上げていく考えだ。
「Salon Screen」の特徴
ターゲットの興味関心を引く「コンテンツ」を配信
「Salon Screen」で、広告動画やサロンPR動画の合間に配信しているコンテンツの一例。上から、プロの美容情報ニュースサイト「美的.com」、おでかけ動画マガジン「ルトロン」、レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」、ファッション動画マガジン「MINE BY3M」。




「ハイエンドサロン」のカット単価は全国平均の約2倍
「Salon Screen」は、全国平均の約2倍のカット単価を設定しているサロンに限定して設置している。高単価のサロンに通う女性は、美容のみならず、ライフスタイルを豊かにするために積極的に投資する傾向がある。
※[調査概要] | |
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対象: | 20~69歳で次のいずれかの条件の美容室に通っている女性 【A】青山/表参道/外苑前/原宿エリアでカット料金6000円以上 【B】銀座エリアでカット料金6000円以上 【C】上記以外の東京エリアでカット料金3000円未満 |
地域: | 首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉) |
期間: | 2017年4月25日~2017年5月8日 |
有効回答数: | 1200サンプル |
調査協力企業: | 楽天リサーチ |
話を聞いた人

ネクスウェイ「Salon Screen」広報
佐野有加 氏
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