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2016年版「危機管理広報」マニュアル

パブリシティ効果は絶大?大塚家具お家騒動の広報を検証

大塚家具「お家騒動」

なぜ、あの企業は社会の批判を浴びたのか――。大手、BtoB、外資系など2015年に発生した様々な不祥事について、広報、危機管理など9人の専門家に解説してもらった。

4月18日
一連の騒動についてお詫びを兼ねた「新生・大塚家具 大感謝フェア」を開催、初日は久美子社長自らが店頭に立つとあって、多くのメディアが詰めかけた。

※分析にご協力いただいた専門家:ACEコンサルティング・白井邦芳氏、郷原信郎弁護士、フライシュマン・ヒラード・ジャパン代表・田中愼一氏、アズソリューションズ代表・佐々木政幸氏、弁護士ドットコムニュース編集長・亀松太郎氏、エイレックス代表取締役社長・江良俊郎氏、ジャーナリスト・城島明彦氏、日本アンガーマネジメント協会代表理事・安藤俊介氏、弁護士・浅見隆行氏


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弁護士ドットコム編集長 亀松氏 はこう見る
画になる表情づくりも意識

数々の記者会見の現場を取材した
弁護士ドットコムニュース 編集長
亀松太郎氏

世間が最も注目した3月27日の株主総会後、20分程度の記者会見があった。今回は悪質な不祥事ではなくワイドショー的な関心が高かったため、記者から厳しい質問はなかったものの、対応を一歩間違えれば出席した多くのメディアが好ましくない方向に報じる可能性もあった。

しかし、会見に出席した記者の印象では、久美子社長はメディアが使いやすい、明確で具体的で分かりやすい発言を要所要所で繰り返し、また写真映えするような表情もしていた。さらに、質疑応答では司会担当者の進行もスムーズだった。時間の制約を理由に質問を1人1問に制限しつつ、大手の新聞、テレビからスポーツ紙、フリーの記者と当て ...

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