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2016年版「危機管理広報」マニュアル

メディアが報じたい不祥事と広報の認識にはギャップがある

坂本陽亮(企業広報戦略研究所(電通ピーアール内) 主任研究員)

メディアと企業ではそれぞれ、重視している危機意識に違いはあるのか─。企業広報戦略研究所と東京大学総合防災情報研究センターによる調査データから、その認識ギャップを把握し、メディアや社内の動きを「予見する力」について考えたい。

メディアは「社会性」を重視

「企業の危機管理に関する調査」の大きな特徴の一つは、メディアと企業の危機意識ギャップを明らかにしたことだ。「メディアと企業における危機の“認識ギャップ”ランキング」(図1)は、企業において発生し得る28項目の事象に対して、メディアと企業それぞれの重視度を比較し、ギャップが大きい項目が上位となるグラフである。

ギャップの中で、企業よりもメディア側の関心が顕著に高かったのは、「従業員が重大感染症に罹患」(メディア回答率22.0%、18.4ポイント差)、「国内での大規模災害発生時の事業停止/顧客への危機発生」(同27.5%、14.2ポイント差)、「海外でのテロ・暴動発生時の事業停止/顧客への危機発生」(同21.9%、13.1ポイント差)などの項目。広く社会に影響を及ぼす危機項目はギャップが大きく、メディアの関心が強いという点が明確になった。

実際に、最近海外で発生したMERSやパリ同時多発テロなどにおいても …

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