2015年、創業者である大塚勝久氏との経営権をめぐる「お家騒動」が話題となった大塚久美子社長。騒動から半年、再起をかけて新たな歩みを進めている。
過去と決別し再スタート
「古い大塚家具の終わり、真に新しい大塚家具のはじまりです」─。11月4日、強いまなざしで報道陣を見つめながら、新たな大塚家具のビジョンについて語る大塚久美子社長。この日は、これまで高級路線だった商品構成を一新するため、11月7日から全16店で展示する約34万点の商品を対象とした「売りつくしセール」をスタートさせると発表した。セールのキャッチフレーズも「生まれ変わるための」という強い言葉を用い、父・大塚勝久 前会長が築いた高級路線からの脱却、決別を強調した。
2015年3月、巻き起こった大塚勝久氏との経営権をめぐる「お家騒動」に、週刊誌やニュース番組など多くのメディアが注目した。どうしてもこの「生まれ変わり」というフレーズを聞くと、勝久氏からの決別を想像してしまうが、大塚社長は「あくまで店舗のこと」と前置きした上で、この言葉への強い思いを明かした。
「これまで『新生・大塚家具』と言って営業してきましたが …
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