ウェブメディアとひと括りでいっても、中には独自取材をするメディアもあれば、配信される情報を何らかの基準で掲載するだけのメディアもある。その種類とウェブメディアとの適切なリレーションについて考える。
企業の広報部門がウェブメディアと上手に付き合うためには、まず、発信する情報がどのような経路をたどって流通しているかを構造的に把握することが有効である。そこで、ここでは電通パブリックリレーションズが毎年行っている「情報流通構造調査」の結果をもとに、情報の流通経路を追いながら、ウェブメディアの種類や特徴、マスメディアとの違いなどについて説明したい。
2つの情報基点
まず、企業が発信する情報は、大きく分けて、(1)コンテンツプロバイダー機能をもつ「ニュース・情報系サイト」と、(2)ソーシャルメディアへの波及力(一言でいえば“バズる”力)をもつ「ミドルメディア」と呼ばれるサイト、の2つを大きな基点として波及することがわかってきた。ミドルメディアとは、一般的に「マスメディアとインターネットの掲示板やブログ・口コミといったパーソナルメディアの中間にあるメディアのこと」(ジャーナリストの藤代裕之氏)と定義され、「1.5系メディア」とも呼ばれている。
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