
三越伊勢丹が、昨年10月30日~11月4日に開催された催事「英国展」のインスタライブを実施。リアルタイム視聴者数は目標5000人に対して170%を達成、フォロワー数の増加を示すデータの"波形"はライブ配信前後の3日間で平常時の2.9倍に急上昇したという。また、英国展の情報サイトのPV数は、前年比約120%となった。
ターゲットは、同催事で購買実績のない25~44歳女性のカード会員や新規顧客とし、会場の高揚感を伝えることで直近の来店促進を目指した。インスタライブ活用の理由について、同社のMD統括部 プロモーション商品部 佐野美由紀氏は「ターゲットが日常生活で最も接触する可能性が高いメディアであること、会期中にそこに行かなければ買えないと意識させるために、シズル感が静止画より伝わる現場中継動画が有効だと考えた」と語る。
配信は、同社の運用するInstagramアカウント「伊勢丹グルメ」にて初日の夕方に約1時間行い、伊勢丹新宿店の若手バイヤーと通販番組で活躍するMCの2人が掛け合いながら、来日したイギリス人シェフなど各ショップのキーマンを交え、会場内の目玉となる数カ所で商品実物を紹介。9月に実施したイタリア展でも公式サイト上でライブ配信を行ったが、その際は閉店後に1カ所で撮影。今回は開店時間中に移動しながら撮影したこともあり、9月の配信時に比べてリアルタイム視聴者数は3.5倍になったという。
催事全体での売り上げは、前年比約110%を達成。自社カード会員におけるターゲット層の購買人数および購買金額も、前年比約120%となった。
催事の運営には複数の部署が関わっているため、佐野氏は「商品部がハブとなって全体の大きな目的を共有し、個々の部署の役割を明確化しながら進めたことで、ライブ感あふれる構成が可能となった」と語った。