取材準備から日常の付き合い方まで。他社の広報が実践しているメディア対応術とは?
日ごろの付き合いがものを言う
●PDCAサイクルを回す
ネタの精査→信頼できる記者への事前相談(リークではない)→記者の行動パターンに配慮した会見の設定→報道分析→良かった点、悪かった点を記者に相談…というサイクルを日々繰り返している(省庁)
●記者の上司とも付き合う
現場の記者とも、デスク、部長とも付き合う。現場の記者は広報が部長と付き合うのを煙たがるなんていうのはウソ。次に、発展系として記者を巻き込んだ企画を実施する。これにより距離がぐっと縮まる。具体的には、ある公共的なアワードを企画しその審査を記者にお願いしている(IT・情報通信)
●東京の記者ともリレーションを
本社がある地方都市のメディアだけでなく、東京のメディア(特に日経)でも担当記者を付けてもらうようにして、全国版での掲載数を伸ばしている。リリースを送るだけだったウェブメディアを多数訪問してリレーションを強化し、取材の誘致を直接できるようにした(IT・情報通信)
●業界事情をレクチャー
業界をはじめ関連業界のことを常に学んでいる。記者も人手不足のため効率的にレクチャーをしてあげると喜ばれる(レジャー・エンタメ)
入念な準備が露出の成否を握る
●記者個人のプロフィールを把握
各媒体の業界担当を押さえている。事業の切り口だけでなく人物の切り口を強化。ジャンルごとにピックアップしてプロフィールをつくりアプローチしている(広告・メディア)
●テレビ取材は事前準備が肝心
テレビで取り上げてもらう場合、取材開始前に時間をかけて取材案件の詳細と当社の意図をレクチャーし、先方が想定しているアウトプットのトーンを確認(自動車)
●「よくある間違い」リストを作成
取材時には必ず、「よくある表記間違い」や「正しい名称」をリスト化した資料を渡す。また、取材前に必ず広報から会社説明などをする時間を設け、企業に対する理解を少しでも深めてもらった上で取材に入るようにしている(IT・情報通信)
ネタのストック方法にカギがある
●時には自分から取材し記事に厚みを
事象に対して複合的な視野で見る記事は新聞・テレビとも記者さんが上司に褒められると聞き、最近はそれを意図的に狙っている。本来は記者の仕事かもしれないが、似た事例のある企業を調べたり、時には電話取材したりしてリリースに厚みを持たせている(電機・精密機器)
●読者視点を持ち続ける
最初は掲載数を追い求めていたが …