販売促進の専門メディア

           

広がるオンライン接客 「非接触」の販売促進手法

エバラ食品、3Dアバターで遠隔接客 新商品は他店舗比4倍の売上

エバラ食品工業

焼肉のたれなどを製造・販売するエバラ食品は2020年2月、「黄金の味」シリーズから32年ぶりの新テイスト「さわやか檸檬」を発売。店頭での試食販売ができない中、遠隔接客システムを利用した推奨販売を行った。

実際の売り場と、販売された「さわやか檸檬」。「黄金の味」シリーズは、1972年に発売して以来、同社の主力商品となった。

新型コロナウイルスの影響で「内食」の需要が高まっている。エバラ食品工業(横浜市)は、業務用事業が大きな影響を受けたものの、3月ごろからは家庭内での消費が伸び始めた。“おうち焼肉”の増加で主力商品である「黄金の味」シリーズの需要が高まったほか、2019年2月にリニューアルした「プチッとうどん」シリーズも、外出自粛や在宅勤務の増加に伴う“自宅ランチ需要”が追い風となりヒット中だ。

前年同週比は209%を達成

コミュニケーション部の田中敬二氏によると、同社の商品はテレビCMなどマス広告で認知拡大し、店頭での試食販売を通じて消費者においしさや便利さを実感してもらうことで、購入に結び付けてきた。ただ、現在は感染拡大のリスクがあるため、試食販売など店頭でのプロモーションは難しい状況が続いている。

そこで、同社が取り入れたのがアドパックの遠隔接客システム「バタラク」を利用した、3Dアバター(キャラクター)による遠隔での接客。2020年2月に新発売した「黄金の味 さわやか檸檬」の推奨販売のため、5月2日と3日に総合スーパーで実施した。その結果、2日間の売上は他店舗の平均購入本数に比べて約4倍を記録。同店で販売した「黄金の味」シリーズ全体で見ても、前年同週比で209%と大幅に増加した。

田中氏は...

あと63%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

広がるオンライン接客 「非接触」の販売促進手法 の記事一覧

新型コロナで拡大する「共感」間違いだらけのYouTube活用の現実
新しい生活様式とキャッシュレス決済の浸透 「非接触」前提の店舗運営へ
ポストコロナを見据えた店舗型サービスの変革 「6つの壁」を乗り越えるには?
タッチレスエコノミー到来で変わる 店舗と店頭販促の未来
高輪ゲートウェイ駅の「TOUCH TO GO」 コロナ禍で問い合わせ増加
「人」と「店」の関係性の変化を捉える 小売業のリアルとネットの融合本格化へ
急増した新規顧客に合わせた接客で メガネのEC販売が2倍に
オンライン保険相談をスタート API連携で業界全体のDXを推進
「オンライン接客」の質、どう評価する? 成功・失敗を分けるチェックポイント
不動産テック活用で「オンライン内見」が盛況に
オンライン接客スタッフを17倍に増員 相談件数は10倍以上
ランドセル商戦にコロナが影響 セイバンがLINE通話接客を導入
エバラ食品、3Dアバターで遠隔接客 新商品は他店舗比4倍の売上(この記事です)
スマートショッピングカートとAIカメラで タッチレスな買い物を実現
三越伊勢丹がお中元をライブコマースで販売 5月の売上は前年比2倍に
「おうちdeくら」でGWの売上は前年比3倍 予約・注文・会計をタッチレスで完結へ
ドラッグストアでDX強化 混雑状況や購買動向をAIで分析
モバイルオーダーが米国で急拡大 マーケティングツールとしても進化
「ソーシャルコネクテッド」へシフト 非接触で変わる小売流通と消費社会
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する