新型コロナウイルスの影響により、挙式の中止や延期が相次ぐ中、オンライン接客で10倍以上の相談件数を獲得したワタベウェディング。成功の背景には、3年前から積み上げてきたノウハウがあった。
ワタベウェディング(京都市)は4月の緊急事態宣言を受け、全国の93拠点を休業した(緊急事態宣言が解除された地域から順次時短で営業再開)。挙式のキャンセルも相次ぎ、キャンセル料を取らずに挙式の日取りを延期したり、エリアを変更したりといった対応をとっている。
そんな中、オンラインで相談できる「リゾ婚 オンラインカウンター」の接客スタッフを通常の17倍に増員。その結果、4月の相談件数は前年比13.3倍、5月は12.9倍と大幅に増加した。
3年前にウェブ申し込みを導入
ハワイ・グアム・沖縄などのリゾートウェディング(リゾ婚)に強みを持つ同社。国内に93、海外に41の拠点を持ち、挙式事業・衣装事業・スタジオ映像事業など、挙式のトータルプロデュースを行ってきた。近年の業績は売上高400億円台で推移。2016年3月期以降は、毎期利益を確保している。
リゾ婚は式場が遠方にあるため、顧客が直接式場を下見することなく契約に至るケースがほとんど。オンラインとの相性が良いことから2017年にウェブだけで挙式の申し込みができる「EASY by WATABE WEDDING」を開設し、2018年11月にはオンラインカウンターを設置した。当時は、主に海外など店舗のないエリアの在住者や子どものいるカップル、妊婦など、店舗に足を運びにくい顧客の利用を想定していた。
オンラインカウンターは...