大阪市高速電気軌道（以下、Osaka Metro）は7月27日、直営ポップアップ型販売店舗「Metro Opus なんば店」を御堂筋線なんば駅にオープンした。
「Metro Opus」はOsaka Metro初の直営店舗で、スイーツなどの食品全般やグッズなど、Osaka Metroがセレクトした様々な商品を週替わりで販売することをコンセプトとする。今年4月に1号店として御堂筋線梅田駅に「Metro Opus 梅田店」をオープンしており、今回のなんば店は2号店。駅ナカ事業における新たな業態のバリエーションを拡充する狙いがあるほか、自社の駅ナカで経験を蓄積したうえで、将来的には他社の駅や商業施設などへの事業展開も見据えているという。
売上高は、梅田店が目標の1割、なんば店が目標の2割を上回り好調。客単価は1300円ほどで、男女比は4：6。週替わりスイーツを手土産や自分へのご褒美として購入する人が多く、週末金曜日が最もにぎわう。特に帰宅時の利用が多く、18時以降の売上が全体の5割を占める。
両店には、マスクをしたまま非接触で決済ができる「マスク対応顔認証決済」を導入。8月4日時点で登録人数は500人、現金のほか多様なキャッシュレス手段を用意する中、利用率は金額ベースで2％程度と、想定を上回る。
梅田店には、店舗と隣接した場所に冷蔵自販機を設置。店舗でも取り扱っている週替わりスイーツを陳列し、21時の店舗営業終了後も販売している。売上ピークは店舗営業終了後の22時台。購入客の男女比は店舗と逆転する6：4で、店舗に行列ができている際に自販機で買うといった使い方も見られている。
一方、なんば店と隣接した場所には、セルフレジ決済型冷蔵スマートショーケースを設置。梅田店と同様に、店舗と連動した週替わりスイーツを陳列し、無人販売を行う。セルフレジに交通系ICカードなどをかざすとショーケースの扉が開錠され、商品を取り出した後にセルフレジで決済を行う仕組み。ショーケースの扉の開閉を制御することで、駅ナカにおける無人販売サービスの実現に向けたセキュリティ、およびニーズの検証を行う。
Metro Opus なんば店の様子。店舗周りの装飾で目立つよう工夫するなど、乗り換えで足早に歩く通行客にいかに足を止めてもらうかにも注力している。
NECの顔認証技術を採用した「マスク対応顔認証決済」の様子。マスクを着けたまま、手ぶらで決済できることから、「想像していたよりも簡単」「財布や携帯を出さなくても良いので便利」といった声が聞かれている。
Metro Opus なんば店に隣接して置かれているセルフレジ決済型冷蔵スマートショーケース。
Metro Opus 梅田店に隣接して置かれている冷蔵自販機。「有名店のシュークリームや和菓子が自販機で売っている！」といった驚きの声が聞かれているという。
