販売促進の専門メディア

           

環境配慮型セールスプロモーション

カインズの地域に根ざしたサステナビリティ

大西健太郎氏(カインズ)

「一人ひとりの自分らしい暮らしのサポート」を合言葉に、地元に愛されているホームセンターのカインズ。従来のホームセンターの枠を超えるべく、挑戦を続けるカインズの施策の中でも特徴的な環境施策である「くみまち構想」について、同社のCSV推進マネジャー、大西健太郎氏に話を聞いた。

店舗のある地元に貢献して、ともに課題を解決する

──「くみまち構想」について教えてください。

「くみまち構想」は、カインズが社会情勢に合った地域貢献活動を行っていくための指針です。少子高齢化や都心との経済格差問題など、これまでカインズが多く出店させていただいた地域の環境は変化しつつあります。これまでは「良いものを安く販売する」というだけで地域貢献ができていましたが、これからはもっと地域に根ざした活動をしないと、十分なサポートをすることができないと考えました。そこで2021年10月に、地域社会の課題解決と地元経済の持続可能性の追求に向けて、策定・発表されたのが、「くみまち構想」です。

私はちょうど「くみまち構想」が始まったころにカインズへ入社し、「くみまち」のコンセプトである、「地元とカインズとで、まちをDIYしていく」プロセスに当初から関わらせていただいています。

──「くみまち構想」における環境施策の具体的な事例には、どういったものがありますか。

まず、栃木県壬生町の店舗が好事例として挙げられると思います。「くみまち構想」の第一弾として、「2025年までにカインズの店舗やオフィス、倉庫などのサプライチェーン全体のカーボンゼロ達成」という目標があるのですが、壬生店では「店舗で使用する電気を100%、再生可能エネルギーでまかなえる」体制を構築しました。屋根に配置した太陽光パネルからの発電と、地元にある木質バイオマス発電の企業と連携して、カインズ初のCO₂フリー店舗を実現することができました。同店舗で得た知見は他のカインズにも応用されていくと思います。

また、エシカル調達や資源循環という観点では、京都府の亀岡店の事例が特徴的です。亀岡店では、同市の行政と提携して、ラベルレス商品の積極的な販売や、店舗什器の素材にダンボール素材を採用するなど、地域に合わせた最適な活動を模索し続けています。

お茶や水などカインズオリジナルのラベルレス飲料。

地元密着企業ならではの、細やかな寄り添い方

──今年6月にオープンしたばかりの壬生店では、カインズ初の取り組みが多くありました。同店の施策がうまくいった理由はどこにあると思いますか。

やはり、主管部署である店舗エンジニアリング本部とうまく連携が取れたことが大きかったですね。

どこの会社でもつまづきやすい点だと...

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

環境配慮型セールスプロモーション の記事一覧

日常的な購買への環境に関する意識の影響とは?
パーソナライズ×D2Cが生み出す、真のサステナビリティとは
ゴールドウイン初のサステナブル・レーベル『一点モノ』にして服を再販
カインズの地域に根ざしたサステナビリティ(この記事です)
気軽にサステナブルなスタイルを取り入れるスターバックスの提案
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する