菓子メーカーの春華堂(静岡・浜松)が、浜松いわた信用金庫 森田支店と協業し、複合施設「SWEETS BANK(スイーツバンク)」を4月12日にオープン。春華堂の本社機能のほか、リブランドした「SHOP春華堂」や移転した浜松いわた信用金庫 森田支店、コミュニティスペースなどを併設した。
当施設の開設場所にはもともと春華堂の本社や店舗、工場があり、2013年から改装計画が始動。計画を進めていくなかで、相談役である浜松いわた信用金庫と地元発展の一助になりたい思いが共通し、協業に至った。金融機関の固いイメージを打破したいとの狙いもある。
オープンから5月31日までの期間で、来場者はのべ8万人に。「SHOP春華堂」は、リニューアル前に比べ2倍の売上を記録した。平日はリピーターを中心に、休日は広く市内や県内からSNS世代の若年層やファミリーが訪れているという。
当施設のコンセプトは、「家族団らん」と「アニバーサリー」。なかでも家族団らんは、春華堂の主力商品である「うなぎパイ」のキャッチフレーズにも込められている思いで、施設の建物には、その象徴でもあるダイニングテーブルやイスなどを実物の13倍にスケールアウトしたデザインを施した。
当初は2018年に開業予定だったが、世界のどこにもない施設をつくることを目指し、妥協せずにコンセプトのアイデア出しやデザインに時間を割いた。結果的に工期や予算には大幅な変更が生じたが、「世界観がすごい」「写真を撮るのが楽しい」と、建物や空間を評価する声も多く聞かれているという。