小学館は7月13日、書店店頭での立ち読み防止や商品保護のためにマンガの単行本をフィルムで包装する「シュリンクパック」を外すと、コミックス売り場や店舗全体の活性化につながるかどうかの検証結果を発表した。参加店舗は、三洋堂書店、文教堂書店などの28店舗と、個店参加店8店舗の合計36店舗。
結果、少女・女性向けレーベルでは、非参加店舗と比べ、売り上げが20%増加。ほかのレーベルでは売り上げの伸びはなかったものの、参加店のアンケートでは「来店客に読まれている実感がある」が85%、「売れ行きが増したタイトルがある」42%と、定性面での効果を認める声も寄せられた。
対象となったタイトルは、少女・女性向けレーベルである「フラワーズコミックス」から『コーヒー&バニラ』『海街diary』など、少年向けレーベルの「少年サンデーコミックス」(SSC)や「ゲッサンSSC」から、『MAJOR2nd』や『からかい上手の高木さん』など、青年向けレーベルの「ビッグコミックス」から『BLUEGIANT SUPREME』『空母いぶき』など、35タイトル。
プロジェクト参加書店では、試し読み用コミックスのための透明カバーをかけたり、試し読みをアピールするポスターの掲出などを行った。
小学館では今回の検証結果をもとに、コミックスのシュリンクパックを外すプロジェクトを継続、拡大していくという。