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第2回「三井ゴールデン匠賞」受賞者発表

三井グループ24社で構成される「三井広報委員会」は、伝統工芸の分野で革新的な取り組みをする人を表彰する「三井ゴールデン匠賞」を2015年から隔年で実施。第2回の審査会が2月に実施され、受賞者が決定した。

「三井ゴールデン匠賞」ならではの基準で行われた審査

三井広報委員会は「人を大切にし、多様な個性と価値を尊重することで社会を豊かにする」という理念のもと、さまざまな社会貢献活動を行っている。代表的な活動として、プロ野球における「守備のベストナイン」を表彰する「三井ゴールデン・グラブ賞」を1972年から続けている。

そして、2015年には革新的なアイデアで日本の伝統工芸を発展させている「匠」に注目と称賛が集まる機会を創りたいという思いから、「三井ゴールデン匠賞」を創設。2回目となる同賞の審査会が今年2月に開催され、多くの応募者の中から、職人やデザイナー、経営者、プロデューサーとして活躍する5組(個人および団体)の「三井ゴールデン匠賞」受賞者が決定した。

審査にあたったのは、工芸やデザインのプロフェッショナルや、第1回「三井ゴールデン匠賞」グランプリを獲得した株式会社能作の能作克治さんなど12名。技術だけではなく、いかに伝統を独自なものに発展させているか、いかに持続性に向けた取り組みを行っているかなどの項目から審査が行われた。

2月13日には審査会の結果が発表され、合わせて「三井ゴールデン匠賞」受賞者の中から一般によるWeb投票で選ばれる「モストポピュラー賞」の投票受付を開始した(3月11日まで受付中)。今後は審査員による「グランプリ」と一般投票による「モストポピュラー賞」が各1組選出され、3月20日の贈賞式で発表される。

    審査員コメント

    佐々木千雅子さん
    受賞した皆さんは、通常の工芸のコンクールでは揃わない顔ぶれ。それぞれの哲学をもって、革新的な試みを重ねながら真摯にものづくりに取り組んでいらっしゃいます。伝統とは革新の連鎖とも言えます。その意味で新しい伝統をつくっていく方たちだと感じています。

    佐藤達郎さん
    伝統工芸において作品ではなく、「人」「取り組み」を評価するということで審査が難しいという声が随分出ましたが、それはこの賞が今までにないものである証だと思います。進行面は改善を加えつつ、審査の難しさはこれからも残していきたいです。

    ボブ田中さん
    色々な分野の人をどう評価するかを議論しましたが、それ自体がこの賞の魅力だと思います。応募者が作家からプロデューサーまでと幅広いので、今後審査するための基準を磨いていく必要があります。

    矢島里佳さん
    2回目を迎え、異なる属性の「匠」を評価するこの賞の真価が、定まってきたのではないかと感じています。難しい審査となりましたが、作品のみならず、さまざまな方向性からの貢献を議論し、最終的に意見がまとまりました。今後も幅広い方が応募してくださる賞に育んでほしいと思います。

    ※審査員を代表して、4名の方のコメントをご紹介しております。


燕鎚起銅器を200年にわたって受け継ぐ老舗の後継者として、海外ブランドとのコラボレーションや異業種との新製品開発などに尽力。問屋との関係を見直し、百貨店との直接取引や直営店舗設立といった流通機構改革への実績が評価された。また、終業後は工場を職人に開放し、若手の技術訓練やベテランの作品創作にチャレンジする場として提供するなど、若手育成や技術力向上の環境を整え、世界最高峰を自負する技術・技能継承へのきめ細かな就業体制を作っている。

玉川堂 代表 玉川基行 ※団体として受賞
燕鎚起銅器/新潟県燕市



江戸後期から続く漆器業の7代目。分業主流の輪島塗産地で、先駆けて木地、漆塗りの一貫生産を実現し、消費者ニーズへの対応に努め、長年にわたって産地の改革と活性化に取り組んだ実績が評価された。現代のさまざまな生活シーンに馴染む漆器や家具、建築内装材を国内外へ幅広く提案している。さらに、産地内の若手、中堅、漆芸研究所生徒等40数名を集めた「輪島クリエイティブデザイン塾」などの事業を推進し、後継者育成にも尽力している。

桐本泰一
輪島キリモト 輪島塗/石川県輪島市



昔ながらの書道用半紙や障子紙が主流であった大洲和紙産地において、壁紙やタペストリーといったインテリア素材への進出を図り、新たな和紙のある生活を創出した。フランス伝統の金属箔技法ギルディングを取り入れた世界にオンリーワンの和紙や、地元商工会とともに開発したこより和紙など、デザイン性の高い和紙を次々に発表。新たな和紙需要の拡大に努めながら大洲和紙産業の活性化に大きく貢献していることが評価された。

齋藤宏之
五十崎社中 大洲和紙/愛媛県内子町



家業である「中川政七商店」の自社ブランド確立と成長のノウハウを体系化し、さまざまな産地の工芸メーカーのコンサルティング業務を展開。一時的、部分的なメーカー支援ではなく、経営、ブランド構築、製品開発、販路開拓までトータルに支援することで根本的な改善に取り組み、企業の持続的成長へつなげている点が評価された。「日本の工芸を元気にする」というビジョンを掲げ、工芸からはじまる新たな価値の創出に力を注いでいる。

中川政七
中川政七商店 伝統工芸プロデューサー/奈良県奈良市



九谷焼の伝統工芸士。気品に満ちた作風は若手の信望も厚く、異業種とのコラボでも脚光を浴びている。その技術を継承するべく40年前の独立時より弟子をとり、職人を多数育成。さらに、若手作家を対象に自工房で研修を行うなど、後継者育成に力を注いでいる。また、県の工業試験場と磁器坏土(はいど)を共同開発するなど、原材料の確保や道具、機器の改良にも尽力。こうした九谷焼の発展を支える地道で幅広い活動が評価された。

山本篤
妙泉陶房 九谷焼/石川県加賀市

三井ゴールデン匠賞 モストポピュラー賞 Web投票受付中


第2回「三井ゴールデン匠賞」の受賞者5組(個人および団体)を対象に、一般の方のWeb投票によって選出される「モストポピュラー賞」の投票が始まりました。最も得票が多かった個人または団体が3月20日の贈賞式にて、発表・表彰されます。

投票用ホームページでは、伝統工芸の世界にイノベーションを起こした匠たちの経歴や創意工夫の数々を伺い知ることができますので、普段なかなか伝統工芸に触れる機会のない方もぜひご投票ください。投票された方の中から抽選で伝統的工芸品ギフトカードを進呈します。


投票はこちらから
http://mgt.mitsuipr.com/
3月11日まで投票受付中

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