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建築×不動産×テクノロジーで世の中に欲しい未来を生み出していく

ツクルバ「tsukuruba studios」

「場の発明カンパニー」を標榜するツクルバでは、このたび、アーキテクト、グラフィックデザイナー、エンジニア等による新組織「tsukuruba studios」を創設した。

リノベーション中の「tsukuruba studios」オフィスにて、メンバーの皆さん

2つの事業ブランドを持つクリエイティブ・テクノロジーカンパニー

ツクルバは、創業者共同代表の村上浩輝さんと中村真広さんの「人と人、人と情報が交錯する"場"をつくりたい」という思いから2011年に設立された。2人は新卒で入社した不動産デベロッパーの同期で、「建築と不動産をハイブリッドにしながら、人が集まって思いを交換し、アクションが生まれる場をつくりたい」と話し合ってきたという。最初にはじめた事業はシェアードワークプレイス「co-ba(コーバ)」だ。

中村さんは「創業の数カ月前に東日本大震災があり、人との繋がりと関係性を大事にする事業をしたいと思いました。まずは働くことを通じたコミュニティをつくり、そこから生まれるチャレンジを応援したい。その思いを形にしたのがco-baでした」と話す。

やがて他社から「うちのビルやオフィスもデザインしてほしい」と声がかかるようになり、空間プロデュース・デザインを行う専門組織「tsukuruba design」を設立。さらに、「より複雑な社会課題を解決するためにテクノロジーの力を掛け算する事業がしたい」と考え、情報空間のデザインを行う「tsukuruba technology」を立ち上げた。

2015年に新規事業として立ち上げた「cowcamo(カウカモ)」は、ストック活用時代に住まいの選択肢のオルタナティブをつくることを目指す、ITを活用した中古リノベーション住宅特化の流通プラットフォーム事業だ。オフィスだけでなく、住空間にもアプローチしたいと開始した。単なる物件紹介メディアではなく、ユーザーの最新ニーズを常に売主(事業者)にフィードバックし、BtoBのマーケティング支援も行うのが特徴だ。

建築と不動産とテクノロジーをオーバーラップさせながら、アウトプットしていく。この3つのドメインによって、ツクルバらしい事業が生み出されている。

中古リノベーション住宅の中から理想の「一点もの」との出会いを提供する「cowcamo」

新たにローンチしたcowcamoアプリでは、編集部独自の視点によるキュレーション機能が加わった

cowcamoとファッションブランド「Ungrid」が共同でプロデュース・販売した物件「WEAR I LIVE」

cowcamoと、発売31周年を迎えた富士フイルムの使い捨てカメラ「写ルンです」のコラボレーションによる写真展

実空間×情報空間の横断チーム 「tsukuruba studios」を発足

「tsukuruba design」「tsukuruba technology」の両チームに在籍するメンバーの職能、職域は多岐にわたっている。例えば、tsukuruba designで働くデザインリサーチャーの立岩宏章さんは、オフィスの空間設計とプロジェクトマネジメントおよびデザインコンサルティング全般を行う。

tsukuruba technologyに在籍するチーフエンジニアの中村圭佐さんはcowcamoのシステム全般の責任者であり、アートディレクター/デザイナーの柴田紘之さんはcowcamoのクリエイティブ全般を担当している。柴田さんは、前職はデザイン会社のデザイナーで、「より深くサービス設計に入り込む仕事がしたい」と、自社サービスを展開するツクルバに転職したという。

ツクルバでは、ビル1棟のブランディングからリーシングまでワンストップで手がけることもある。渋谷の築44年の共同住宅をスタートアップ用のシェアオフィスとしてコンバージョンした「GOOD MORNING BUILDING」では、ビルのネーミングやロゴデザイン、サイト構築、事業企画立案からテナントリーシングまでを一括で担当した。通常ではそれぞれ担当会社が異なるところを1社で手がけるため、世界観にブレがないという。

こうした一気通貫型のクリエイティブをさらに加速する目的で、同社ではこのたび「tsukuruba studios」を新設した。異なるカルチャーやスキルを持つ建築系とIT系の人材が1つのチームで仕事をすることで、さらに新たな価値を生み出すための実験的な試みという。チーフエンジニアの中村さんは「同じコミュニケーション設計でも、エンジニアと実空間のデザイナーでは持っている視点も哲学も全然違います。実空間のデザイナーから学べる知見や発見がたくさんあるのではと期待しています」と話す。

人材も新たに募集する予定だ。「エンジニア/アーキテクト・デザイナーなどの正社員はもちろん、社外のパートナーメンバーなど多様な働き方も用意する予定です。肩書にとらわれず、実空間と情報空間を横断したデザインというコンセプトに共感してくれる、チャレンジマインドを持った人に来てもらいたいですね」(CCO 中村さん)。

渋谷のシェアオフィス「GOOD MORNING BUILDING」

八頭町立隼小学校の廃校舎及び跡地を活用した、地域・企業・行政が交わる公民複合型施設「隼Lab.」

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