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テレビ東京 大特集

WBSを突破できる広報、できない広報は何が違う?

嶋浩一郎/片岡英彦

テレビ東京の番組はPRパーソンの腕を磨く上で、対峙しがいがあるメディアでもある。「WBSを突破できる人」「突破できない人」──。その明暗を分けるポイントとは何か。2人の専門家がアドバイスする。


博報堂ケトル 代表取締役社長
嶋 浩一郎(しま・こういちろう)

1968年生まれ。1993年博報堂入社。『広告』編集長などを経て、2006年博報堂ケトル設立。主な仕事にサントリー、KDDI、資生堂、トヨタ自動車など。「本屋大賞」立ち上げのほか、カルチャー誌『ケトル』の編集、書店「B&B」の経営も手がける。

東京片岡英彦事務所 代表
片岡英彦(かたおか・ひでひこ)

日本テレビを経て、アップルコンピュータのコミュニケーションマネージャー、MTVジャパン広報部長、日本マクドナルドマーケティングPR部長を歴任。ミクシィを経て独立。企業のマーケティング支援活動のほか、国際NGO「世界の医療団」の広報責任者を務める。2015年、東北芸術工科大学准教授/広報部長に。

1.メディア特性を理解する
テレ東と他局の「戦場」の違いを知ろう

  • 「生活者視点で経済を切り取るメディア」という立ち位置
  • テレ東で報道されることはインフルエンサーマーケティングに近い
  • 番組側は企業の宣伝をしたいわけではない!
  • 「広報が売り込めば、すぐ取材に来てもらえる」は甘い

『WBS』は「生活者の視点で経済を切り取る」という視点にこだわるメディアだと思います。「生活者目線と経済部記者としての矜持」というバランスの上で取材活動が成り立っているので、企業の宣伝をしたいわけではない。その点を理解することがまず出発点ですね(嶋さん)



PR視点で見ると、テレビ東京で自社が取り上げられることは「インフルエンサーマーケティング」の実践に近い。ビジネス層向けに特化していて事業立ち上げの段階で取り上げられると影響力は大きいし、特にベンチャー企業のトップは必ず「WBSに出たい」と言いますよね。でも「そんなに甘くはない」と理解してもらう必要があります(片岡さん)

2.PR視点で企画する
スペックではなく「現象」で語ろう

  • 自社案件をスペックではなく「現象」として語れるか
  • 競合同士の「当て馬」扱いはお互いさま
  • 文脈を補強する部品として「異業種」の情報があれば尚よし
  • BtoBビジネスもBtoC視点に翻訳できる

商品のスペックやサービスの特性よりも、それらが世の中に巻き起こす「現象」を提示するのが『WBS』の立ち位置だと思います。『ガイアの夜明け』『カンブリア宮殿』などは、その巨大版と考えればいい …

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