国境越えたクラレちゃん
「ミラバケッソ」。“未来に化ける新素材”をもじった造語だ。クラレは2007年にこのフレーズを使った企業広告を始め、社名の認知度向上に貢献した。若年層への認知拡大という狙い通り、新卒者のエントリー数は大幅アップ。翌年以降も順調に増加し、現在では広告実施前の約7倍になった。
「ミラバケッソ」の広告効果はこれだけではない。07年当時、社員を対象としたアンケートによると、約6割が「(CMが)家族で話題になった」と回答。家族に自社について理解してもらうことで、仕事のモチベーションアップにつながったと答える社員もいた。
また、翌年から登場した、CMのマスコットキャラクター、アルパカの「クラレちゃん」。その愛らしいルックスが人気を呼び、クラレちゃんの人形は従業員の家族はもちろん、取引先にも大人気だ。「営業先に人形を持っていくことで会話が生まれ、営業支援ツールとしても役立っています」とIR・広報部の友添篤志氏は語る。
海外売上高比率が約6割を占める同社、クラレちゃんの活躍ぶりは国内に留まらない。「当社と関連の深い12カ国を選んで …
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