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社内コミュニケーション 改革のプロセス

ベンチャーの成長を後押しする社内コミュニケーション「クエスト制度」とは

エストコーポレーション

急成長に伴い、社員も大幅に増やしたエストコーポレーション。一方、他事業部の取り組みを説明できない社員が出るという新たな課題も噴出。そこで同社がとった秘策とは─?

朝礼で15分のミニゲームを実施
全社員が集まる朝礼では、各事業部が持ち回りで企画したミニゲームを実施。チームも事業部がバラバラになるようにし、毎朝異なる顔ぶれとゲームに挑むことで、何気ない会話が生まれる。写真は、最近盛り上がった、ティッシュペーパーつかみゲームの様子。

毎朝のミニゲームで会話を

医療・福祉業界のITベンチャーのエストコーポレーション。2007年の設立以降、健康診断結果の電子化をはじめ“医療・福祉×IT”をキーワードにサービスを手掛けてきた。現時点で8000を超える医療機関や150以上の自治体と契約を結び、業績も右肩上がりだ。「現在進行形で会社が成長していることを肌で感じます。前年比200%の成長率を目指し、サービスの世界展開も視野に入れています」。そう人事部の森脇かほり氏は話す。

そんな“嬉しい悲鳴”から、同社が直面した課題が人材不足だった。「日々めまぐるしく新規の案件が入る中で、それをさばけるだけの人員を確保することは急務でした。会社と同じスピード感で成長していける人材を求めていたので、人事も一人ひとりと向き合い、怒涛のような採用活動でした」。

2013年には新卒10人、中途15人を採用。「当初は新しい人材を雇ったものの、教育制度など、受け皿となる仕組みが各部門で整っていない状態でした。そこで、組織の整理とインナーコミュニケーションの強化に本腰を入れ始めたんです」。

まず取り組んだのが明確に事業部を分け、それぞれに事業部長を置くことだ。同社には5つの事業部が設けられているが、それぞれの事業部が独立採算性を採用している。各部署で出た利益や経費は部署として計上し、賞与も部署の実績に応じて還元されていくという仕組みだ。

しかし、そこで新たに問題が発生する。「それぞれの社員が自分の業務に手一杯で、事業部を隔てると他部署が一体何のサービスを取り扱っているのか分からない社員が増え、自分の会社が何をしている会社なのか説明できない人が出てきてしまいました。インナーコミュニケーション強化の必要性を感じた瞬間でした」。

そんな現状を打破しようと、同社の朝礼は、全員の前で他部署の社員を褒める「愛の賛歌」という企画を実施していたが、続けていくうちに社員の中で“やらされ感”が出てややマンネリ化。せっかく社員全員が集まる機会をもっと有効に使えないか─。そこで出てきた新たな策が、毎朝異なるゲームをすることだった。

部署の壁を取り払い …

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