「マニュファクチュール」という言葉をご存じだろうか。世界中にある多くの腕時計メーカーの中で、部品の生産から組立まで一貫した製造を行えるメーカーのことだ。反対に、様々な部品を他メーカーから仕入れて生産するメーカーを「エタブリスール」という。「マニュファクチュール」は限られたメーカーしかないが、その中でも使用するネジの一本まで全ての部品を自社生産しているメーカーはさらに希少である。その希少なメーカーの一社が、日本のセイコーウオッチだ。
セイコーウオッチの製品の中で、技術の粋を集めた最高峰の時計ブランドがグランドセイコーである。
グランドセイコーは、製品に使われる小さなネジの1つひとつや歯車など全ての部品を自社内で調達、開発、生産しており、また製品の組立も国内の限られた工房で熟練の職人たちの手によって行われている。高精度なパーツ製造技術と、1／100mm単位で調整し組み上げる職人技によって誕生した腕時計は、1960年代にはスイスで行われていた時計コンクールで上位を独占するほどの評価を得ていたといい、その品質の高さが伺える。そんなグランドセイコーの素晴らしさを店頭で実感できるのが、グランドセイコー部品展示台だ。
技術力の高さが分かる展示
展示台には、グランドセイコーに使用されている...
