店頭ツールによる商品訴求は、見ることだけで商品特徴を理解してもらうのではなく、聴く、触れる、商品を試すなどの体験を通した訴求を行うことができる。そのため、積極的に店頭ツールへ触れてもらいたいという企画者の思いが込められている事例が多いが、買い物客が店頭ツールに触れるまでのハードルは高い。
例えば、タッチパネル式のPOPサイネージを設置してもタッチしてもらえない、店頭へQRコードを設置してもアクセスしてもらえない、多くの情報を伝えるために冊子状にしたツールを設置しても開いてもらえないなど、そんな経験をお持ちの方も多いのではないだろうか。
原因は、触れても魅力的な情報が存在しているかどうか分からないという懐疑心だと思う。買い物客は、店頭ではなるべく無駄な行動はしたくないのだ。では、どのようにしたら触れる前から興味を持たせられるのか。今回は、パナソニックのオーブントースター機能紹介ツールが面白い試みを行っていたので紹介する。
仕掛けを用意したツール
この店頭ツールは、POPサイネージと冊子状のレシピを組み合わせた機能説明ツールである。映像で技術的な解説などを行い、冊子でどのような料理がつくれるのかを紹介している。映像と冊子をしっかりと見てもらうことで、モノとコトの2つの価値を...