みなさんは商品やサービスを提供するときに、それを1つ売るのに、どれくらいの販促費をかけるか、という試算をすることがあるかと思います。これは、限界利益や損益分岐点の考え方ですが、今回はそのロジックをお伝えする、というより、SNS時代に1つの売上をつくるにあたっての手法の1つとして定着しつつある「友だち紹介キャンペーン」を取り上げます。
従来からある手法
「友だち紹介キャンペーン」は、マーケティングにデジタルが台頭する以前から活用されていた手法でした。私が商業施設運営に従事していた時、ハウスカードのクレジットカード利用者拡大のために、既存会員の友人を紹介いただく、という企画など行いました。この時、紹介を受けて加入した方への特典だけでなく、紹介者元となる方への特典があることが一般的です。その際、通常一般入会の特典より優位な設定をします。
これは、友人からの直接的な紹介は、その後のLTV・継続率が高く優良顧客になる可能性が高いことや、獲得効率のしやすさなどから、獲得単価算出される結果です。
そんな新規顧客獲得手法として確立している「友だち紹介キャンペーン」ですが、デジタル・SNS上においても、定番の取り組みになりつつあります。私の生活者としての経験上、もっとも記憶に残っているのは2016年末に「LINE」が実施した「#LINEのお年玉」企画です。当時、スマホ決済キャンペーン史上前例を見ない...