国内外で20を超えるファッションブランドを展開するアダストリアが、今年3月、新たなコーポレートスローガン、そしてスローガンを社内外に発信するためのムービー7本を公開した。
インナーにも、グローバルにも伝わるスローガン開発
アダストリアは、「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、グループで20を超えるカジュアルファッションブランドを国内外で展開する。強いブランドを多数持つが、企業自体の声を発信する機会はこれまであまりなかった。同社の福田三千男会長兼社長は、アダストリアの正しい価値を提示する必要性を常々感じていたという。
その相談を受けたJTQ代表の谷川じゅんじさん、PARTYのクリエイティブディレクターの伊藤直樹さんは、会社の全体像の把握が必要と考え、PARTY プランナー/コピーライターの濱田小太郎さんと共に、まず全ブランドのブランド長へのヒアリングを行った。
その結果、各ブランドがおのおのに伸びてきた会社の現状が見えてきた。ブランド間の情報共有が少なく、成功事例が生まれても水平展開されていなかった。ここから、社員全員が同じ方向を向き、共に会社を成長させていく意識を作る必要性を認識した。それはまさに、福田会長の求めていたことと一致したという。
そして生まれたのが新コーポレートスローガン「Play fashion!」である。新タグラインの大元にあるのは、福田会長がよく使う「ワクワク」という言葉だ。アダストリアは、水戸の紳士服小売店からスタートした会社だ。「ワクワク」という言葉には、地元・水戸の高校生たちに、自分の好きな服を身にまとって新しい場所に出かけたり、誰かに会いに行くような体験をしてほしい…そんな原点となる思いが込められている …