2017年11月18日、新しいクリエイティブユニットが発足した。その名は「EBS_KZ inc.」。クリエイティブ・ディレクターを務めるエビス・ヨシカズ(蛭子能収)さんとサウンド・デザイナーのエビス・イチロー(蛭子一郎)さんによる架空のユニットだ。

EBS_KZ inc.(左から)エビス・ヨシカズさん、エビス・イチローさん。
ユーザーに近い目線のタレントを起用
日本マイクロソフトは自社のOSであるWindowsのアップデート「Windows 10 Fall Creators Update」での機能追加に合わせ、漫画家でタレントの蛭子能収さんとその息子である蛭子一郎さんをクリエイティブのスタッフとして起用するキャンペーンをスタートした。
このキャンペーンでは、蛭子さんと一郎さんがクリエイティブユニット「EBS_KZ inc.」を設立し、日本マイクロソフトからオリエンテーションを受けてWebCMを制作していく。合わせてEBS_KZが、エフェクトなどの編集が簡単なフォトアプリやMixed Realityの使用環境などの新機能を体験し、CMを制作する過程はWebムービーやPRイベントで発信されている。
「今回のアップデートで追加される機能を紹介しつつ、普段パソコンに興味がない人にも店頭に足を運んでもらうことが目的です。ただ『新機能が追加されました』と言っても『難しそう』などと敬遠されることも予想されました」と日本マイクロソフト 森洋孝さんは話す。
制作を担当した電通 クリエイティブディレクターの森田章夫さんは、「パソコンの機能に詳しくない人にも伝わる企画ということで、タレントが機能を語るというよりも、むしろパソコン操作が苦手そうな人を起用することで、ユーザーの心理的なハードルを下げることができるのではと考えました」と話す。そこで候補に挙がったのが、蛭子さんだったという。
「今回のアップデートにある『クリエイター』という言葉は、そもそも漫画家として活躍する蛭子さんと相性がいいと思いました。それを踏まえ、パソコンの苦手な蛭子さんをユーザーでありながら、クリエイティブスタッフとして起用し、CMを制作していく企画にしました」と電通 コピーライター/プランナーの髙﨑絢斗さんは言う …