鈴木理策による水面を主題とする新作シリーズ
鈴木理策「Water Mirror」
異質な美しさによって見るものを不思議な感覚へと誘い出す写真家 鈴木理策の展覧会「Water Mirror」が、2月24日までCASE TOKYOで開催中だ。
鈴木が使用するのは8×10インチフィルムを使用する大型カメラ。フィルムの大きさとそこに記録できる情報量は比例するため、大判フィルムで撮影された風景は豊かな細部に満ちている。
昨年、鈴木は日本芸術写真協会と作品集「Water Mirror」を刊行。ライフワークともいえる熊野での撮影の他、南仏のサント・ヴィクトワール山、セザンヌのアトリエ、桜、雪の作品群に続き、水面を主題とするシリーズ「水鏡」の最新作46点をまとめている。写真というメディアについての深い考察と、「見ること」への問いを続けてきた鈴木の作品の魅力が凝縮し、読者をいままで見たことのない知覚の旅へと誘う一冊だ。
本展では、この「Water Mirror」に焦点を当て、オリジナルプリントの鮮やかな色調が印刷によってどのように再現されたのか、展示を通して明らかにする。
鈴木理策「Water Mirror」 | |
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開催中、2月24日まで。CASE TOKYO |
現代、そして未来のグラフィックデザインを考える
グラフィズム断章:もうひとつのデザイン史
20世紀末からの本格的なグローバル時代の到来とともに、さまざまな面で変化しつつある世界のデザイン潮流。この変化のなかで日本のグラフィックデザインは、今後どのような方向に進んでいくのか。そんな問いを投げかける「グラフィズム断章:もうひとつのデザイン史」が、2月22日までクリエイションギャラリーG8で開催中。
本展では、国内外のグラフィックデザインの最前線を追いかけてきた雑誌『アイデア』を手がかりに、現代グラフィックの第一線で活躍するグラフィックデザイナー13人が、それぞれの視点から20世紀日本のグラフィックデザイン史を概観、注目されるべきと考える作品や人物、出来事を提示する。また、会場には『アイデア』の総バックナンバーをはじめ、47組のデザイナーたちが幅広い年代から選書したデザイン関連書ライブラリを併設。こららの展示を通して、現代、そして未来のグラフィックデザインを共に考える …