ライオット・ガールに影響を受けた2人の現在
長島有里枝&ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ「Forever is Composed of Nows」
20代のある時期をカリフォルニアで過ごし、互いにライオット・ガール・ムーヴメントに多分に影響を受けた長島有里枝とミヨ・スティーブンス-ガンダーラ。その後、長島は表現者としての女性の問題に着目し、一方ミヨは大学で教鞭をとりながら、フェミニズムやアイデンティティ、そして環境破壊の問題を主なテーマに制作を続けている。アートに関わる友人として20年交流を深めた2人の展覧会が、12月22日までMAHO KUBOTA GALLERYで開催中だ。
いずれの作品もそれぞれの毎日の洞察や思索の積み重ねである一方で、彼女たちが生きてきたこの20数年の世界の移り変わりの激しさやさまざまな課題を映し出している。本展では、2人の創作上の起点を感じさせる作品と、現在およびこれからの表現上の可能性を指し示す作品を紹介する。
長島有里枝&ミヨ・スティーブンス-ガンダーラ「Forever is Composed of Nows」 | |
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開催中、12月22日まで。MAHO KUBOTA GALLERY |
銀座メゾンエルメスがアートの霧に包まれる
「グリーンランド」中谷芙二子+宇吉郎展
霧のアーティスト・中谷芙二子と科学者の父・宇吉郎の展覧会が、12月22日から銀座メゾンエルメス フォーラムで開催される。
「雪は天から送られた手紙である」と語った宇吉郎は世界で初めて人工的に雪の結晶をつくり出した。霧を媒体とした芸術表現を試みる芙二子は、その父からの影響を強く受けている。本展は晩年の宇吉郎が雪氷研究に打ち込んだ地、グリーンランドをタイトルに掲げ、銀座メゾンエルメスのガラスブロックを氷の大地に見立て、室内での霧の実験に挑む ...