グッドデザイン大賞は、ヤマハのカジュアル管楽器に
2017年度グッドデザイン賞
日本デザイン振興会は、2017年度グッドデザイン賞の「大賞」、「金賞」、「特別賞」の受賞結果を発表。2017年を象徴するデザインである「グッドデザイン大賞」は、ヤマハのカジュアル管楽器「Venova」に決定した。大賞候補7件に対して、本年度グッドデザイン賞審査委員とグッドデザイン賞受賞者による投票、さらに東京と大阪で開催した展示会への来場者による一般投票を実施。その結果、最多票数を得た「Venova」が選ばれた。
「Venova」は独自の「分岐管」構造と蛇行形状により、管楽器経験がない人でもやさしい指使いでの演奏を可能にしている。同時に、管楽器ならではの本格的な吹きごたえと2オクターブの音域を備えている。
永井一史審査委員長は「今年度の大賞候補は、非常にバラエティーに富んでいて、どれも大賞にふさわしく、審査ではなかなか甲乙つけがたかった。その中で、Venovaはアコースティックの楽器を新に発明されたということ。そして、音楽を通して、デザインの先にある楽しみや喜びが伝わってきたこと。それで多くの票が集まったのではないかと思う」と話した。
続いて、柴田文江副委員長は次のようにコメントした。「今年はプロダクト、日本のモノづくりが元気になってきている中でのVenovaの受賞だったと思う。管楽器の長い歴史の中で丁寧に革新し、時代や価値を超えていくのがデザインの力であると、Venovaから教えてもらった」。
ヤマハデザイン研究所所長・川田学さんは「高級なものを作りつづけるということもデザインの役割かも知れませんが、このように非常に手ごろな価格で、でも本格的で多くの人に楽しんでもらえるような道具を作る。それはインダストリアルデザイナーの共通な使命だと思っています」と、受賞のコメントを述べた ...