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未来を見据えた記憶継承のための工夫 3.11から10年、各紙の取り組みとは

宮浦 慎

今後の震災報道を担う世代として同じ悲しみを繰り返さないために

東日本大震災・東京電力福島第一原発事故発生から10年を迎えた今年。被災の記憶が薄い世代、発生の瞬間を体験していない世代が増える中、震災の記憶をどう継承するかが各地で課題となっている。新聞各社はさまざまな工夫を凝らしている。震災後入社の若手記者有志が組んだ記事と動画による特集や、災害への備えを促す広告主との共同企画などを展開した。

岩手日報社は3月10日付朝刊に、「紡ぐ~鵜住居(うのすまい)とともに~」と題した見開き2ページの特集記事を載せた。東日本大震災の津波が襲った岩手県釜石市鵜住居町出身の記者が、震災当時に地元の小学校に通っていた大学生に避難時の記憶や古里への思いを取材。記者自身の経験を交えて伝えた。また、2人が地元を歩き、胸の内を語る様子を収めた動画も制作した。

特集は震災後に入社した有志38人による社内プロジェクトから実現。昨年10月以降、編集に限らず9つの部署から若手社員が集まり、震災の教訓を語り継ぐ方策を話し合った。今後の震災報道や関連事業の中心を担う世代として、二度と同じ悲しみを繰り返さないために当事者意識をもって企画を考えたという。

動画は「新聞にたどり着くための入り口」と位置付けた。学生時代の部活動で映像制作の経験があった社員らが自前で撮影・編集。若手有志の間で、新聞購読者が高年齢化する中、紙面で報じるだけでは若い世代に教訓が届かないとの危機感を共有していたという。

映像は動画投稿サイト・YouTubeや岩手日報のニュースサイトで公開。Twitterに若手企画の...

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