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広告業界トピックス

対岸の火事ではない、品質管理問題

統合プロモーション戦略センター 主宰 坂井田稲之

相次ぐ品質管理の不祥事 「品質大国」の称号が揺らぐ

昨今、品質データ改ざん問題で社長の辞任、降格などの人事発表が続いている。つい先日も、あの免震ゴムの性能データ偽装事件に求刑通りの判決が下った。鉄鋼界の品質データ改ざん、自動車業界の不正検査、日本の財界トップのお膝元でのデータ改ざん、果ては新幹線まで…。かつての「品質大国」の称号を揺るがす問題が続出している。

実は、製造品質管理とプロモーション事業は切っても切れない関係にある。一般に、広告とプロモーションは同じものと捉えられ、モノづくりや製造品質管理業務などとは無縁の仕事と思われやすい。

広告の場合は、原稿がOKになり広告素材を媒体社に渡せば、基本、掲載が保証される。しかしSP業務では、原稿がOKになった後にも、大きな工程が控えている。例えば印刷の工程、あるいはPOP広告なら金属やプラスティックスなどの加工過程が必要になる。屋外広告では電気工事だったり、展示業務では、建築さながらの工事を伴うこともある。プレミアム賞品の製作では、玩具の製造ラインをそのまま動かすこともある。

SP業務では、まさに、製造・生産業務そのものの工程を踏む。しかも、この過程は、いわゆる広告の世界とはまるで異なり、製造管理という側面では、広告業務とSP業務は全く異なる。しかもそれは、単なる相違に終わらない。SP事業においては、この販促資材の製造過程からの収益が、依然として事業収益を支える大黒柱なのである。

加えてこのプロセスは、いわゆる「事故」を内包している。SP業務に長年従事していれば、必ずと言っていいほど、ここで苦渋を飲まされることになる …

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