2013年にアプリをリリースして以来、成長を続け、1800万ダウンロードを達成。国内最大級ニュースアプリの地位を確立した「グノシー」。マスにリーチできる規模に成長した「グノシー」には、まだ知られていない広告メディアとしての魅力が眠っている。

(左)レキットベンキーザー・ジャパン
マーケティング本部 デジタル&メディアマネージャー 小田 圭氏
(右)Gunosy パートナーソリューションズ本部
プレミアム広告セールス部 第一セールスチーム マネージャー 深谷江里子氏
──レキットベンキーザー・ジャパンは2017年3月、着圧ストッキングのプロモーションでグノシーを活用。ターゲットに製品メリットの理解を促すと同時に、Amazonにも誘導して直接的に売上を高めた。「グノシー」を活用することでどのように成果につなげたのか、同社 マーケティング本部 デジタル&メディアマネージャーの小田圭氏とGunosy 第一セールスチーム マネージャーの深谷江里子氏に聞いた。
グノシーを活用して 教育と購入を両立される
小田:着圧ストッキング「メディキュットスレンダーマジック」は、着用すると最大トータル5cm※ほど足が細く見えるという美脚効果と、立ち仕事が多い方のつらい脚の改善にも役立つ機能をもった製品です。一般的なストッキングに比べて3倍近い価格のため、その価値をしっかり伝える必要があります。
そこで今回は、価値を伝える「エデュケーション(教育)」と、実際の「コンバージョン(購入)」につなげる2つの目的を持ったキャンペーンを企画しました。教育のためのコンテンツ制作は、さほど難しくないのですが、それを多くの人に見てもらい購入にまでつなげる難易度は高く、そこまで実現できるのが「グノシー」だと考えました。
※数値は製品着用時と非着用時を比較した際の足首、ふくらはぎ、太ももにおける差異の合計です。商品着用時に、着圧機能により余分なお肉を引き締める事で実現しており、持続的な効果を保証するものではありません。機能の現れ方には個人差があります。
深谷:ありがとうございます。今回の企画のターゲットは、20代から40代の女性でした。そこで女性ユーザーにターゲティングし、記事と動画を組み合わせたコンテンツで教育を行い、インフィード広告から直接Amazonの商品ページに誘引する施策を行いました。「グノシー」はニュースアプリでは珍しく男女比が半々のため、女性にリーチしたい企業からのご相談も多いです。
小田:記事では美脚を訴求した「OL編」と、立ち仕事に効くという効果効能を訴求した「キャビンアテンダント(CA)編」の2本を制作して、動画にはモデルの菜々緒さんを起用したCMとYouTuberを起用した2つの映像を使いました。それらを組み合わせて複数パターンを制作し、ユーザーのターゲティングも細かく行いましたね。
深谷:はい。グノシーではユーザーが読んだ記事をもとに興味関心ごとにクラスターを分けています。今回も複数のクラスターに対して広告配信しましたが、経済や政治、科学といったカテゴリーのニュースを読んでいる層のCTRが高いことが驚きでした。
小田:やはりストッキングですので、ビジネスパーソンにセグメントされるユーザーが買っているということが「見える化」されましたね。
深谷:さらに、平日と休日で配信する広告の切り口を分けました。グノシーはニュースアプリですので新聞と同様に、旬な情報にユーザーが反応する傾向にあります。
そこで今の自分に訴えかけていると感じるように、平日で美客効果を伝えるOL編、休日に疲れを回復するキャビンアテンダント編で出し分けするなど分析を行いました。その結果、OL編は平日と休日どちらも高かったのですが、キャビンアテンダント編は休日の方がより多くのアクセスを集めました。
小田:そうですね。この結果から、我々も今後さまざまな広告展開において、美脚という切り口が常に必要だということを学びました。

「グノシー」インフィード広告から、記事コンテンツ「OL編」と「キャビンアテンダント編」へ。記事はグノシー内部のクリエイティブチームが制作した。冒頭には動画を掲載しているほか、末尾からAmazonへ誘引した。複数パターンを制作し、細かく効果を測定し、改善につなげた。
テレビCMと連動し Amazonへ高い遷移率
小田:一般的にネット広告では製品にフォーカスをした切り口の反応が良いのですが、「グノシー」では菜々緒さんを使ったクリエイティブの方が良かったです。これは、「グノシー」ならではの傾向なのかなと思いました。
深谷:そうでした。記事ページ下部からAmazonページへの遷移率はほぼ全てのコンテンツで平均より高かったのですが、OL編にCM素材を組み合わせたものは特に9.5%にも上りました。ニュースアプリでありながら、芸能ニュースなどのライトな記事も配信しているため、菜々緒さんを起用したCM素材への反応が良かったのだと思います。
小田:たしかに、動画の結果も特徴的でしたね。今回、動画は2パターンありましたが、ECへの遷移率は圧倒的にテレビCMをヘッダーに置いた方が良かったです。CMの方が短いという点に加えて、「テレビCMの信頼性」という部分で、ECに誘導ができたのかなと推測しています。
深谷:今回は動画の視聴完了率もグノシーの平均よりもかなり高く、CM素材に関しては50%もありました。記事に飛んでくれた人の半分が最後まで動画を見てくれたので、マッチするユーザーを記事に引っ張ってくることができたという結果の表れだと思います。テレビCMとの相乗効果を感じました。
小田:Amazon上のルート別のコンバージョンは調べることはできないのですが、売上を見ていると高い確率で購入していただけたことがわかります。キャンペーン展開中は、Amazon売上が前週と比べて倍近くあったのです。ここまで跳ねるのは珍しく、さまざまなデジタルマーケティング施策と比べても「グノシー」のROIの高さはずば抜けていました。社内でも月に1回開催される全社員ミーティングで成果が取り上げられたほどです。
深谷:うれしいお言葉です。短期間でインプレッションがしっかり出せたので、「グノシー」の女性ユーザーへの盛り上がりをつくれました。それに興味関心が高い層に対して、もう一度コンバージョンにつながる広告を当てるなど、細かく運用してきたことも成果につながった要因だと思います。
小田:教育が目的の施策は、社内からも「利益につながるの?」と聞かれがちです。そういうときに「しっかり売上にも、つながっていますよ」と伝えられる施策は、私たちにとって取り組みやすいです。当社の製品は教育が必要なものが多いため、今後もターゲット層を考慮しながら、「グノシー」とご一緒できたらなと考えています。
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