広告マーケティングの専門メディア

           

いま、必要とされるクリエイターの条件

テレビCMとは異なる「スマホ広告コンテンツ」に必要な5つのクオリティ

谷口マサト(LINE)

広告予算が比較的潤沢な大手企業でさえ、「オンラインコンテンツなのに、マス広告基準の“toomuch”なクオリティのコンテンツを提案されて、困っている。もっと安価に、大量制作できないか」と悩みの声をあげるケースが少なくない。ブランドと生活者との接点が多様化する中、メディアやデバイスにあった適切なコンテンツのクオリティとは?

とある広告で「新幹線の刺青を入れた女」を撮影した写真。ボディペイントした女性と銭湯の写真を合成しただけだが、スマートフォン向けなら十分だ。

「こんなの紙芝居じゃないか」――そう言ったのは、私がつくったネットの広告コンテンツを見た、とあるテレビ関係者だ。しかし、テレビもかつては、映画業界から「こんなの電気紙芝居じゃないか」とバカにされていたと聞く。しかし、映画会社が3億円をかけてつくってみたテレビ番組の視聴率は、新興のテレビ制作会社が3000万円でつくった番組と大して変わらなかったそうだ。テレビの画面で、映画の手法は過剰だったのだ。

そして今、テレビとスマートフォンとの間で、同じことが起こっている。スマホ向けコンテンツをCMなど従来のマス広告と同じように制作した結果過剰品質となって採算が合わない結果となるケースを多く聞くようになった。

それでは、スマートフォンに合ったコンテンツの制作方法とは、どのようなものだろうか?私はこれまでに、主にスマートフォンで読まれるWeb記事形式のタイアップコンテンツを100本以上つくってきた。その中で最も大切だと思ったのが、「スマホ向けコンテンツをどう評価するか?」という認識。これが制作者、広告会社、広告主の間でズレていると、まったく上手くいかないからだ。

例えば動画に対する考え方。「今年こそは動画元年」ということで …

あと75%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

いま、必要とされるクリエイターの条件 の記事一覧

テレビCMとは異なる「スマホ広告コンテンツ」に必要な5つのクオリティ(この記事です)
マーケティングが変われば求められるクリエイターも変わる
五輪エンブレム問題から考えるネット時代の知財マネジメント―クラウドソーシング活用において、広告主企業が知っておきたい法的リスク
五輪エンブレム問題から考える ネット時代の知財マネジメント―コンテンツ制作における著作権・商標権侵害リスク対策のポイント
YouTuberにInstagramer SNS時代のクリエイターと企業の関係
クラウドソーシングで生まれる新しい「クリエイター」の仕事スタイル―(2)
クラウドソーシングで生まれる新しい「クリエイター」の仕事スタイル―(1)
広告界でも需要高まるクラウドソーシング 効果的な活用法と押さえておきたい留意点
変化に合わせて進化できるか!? データドリブン時代の新しいクリエイター像――オノダタカキ(STORYWRITER INC)
変化に合わせて進化できるか!? データドリブン時代の新しいクリエイター像――山田智久(博報堂アイ・スタジオ)
変化に合わせて進化できるか!? データドリブン時代の新しいクリエイター像(2)
変化に合わせて進化できるか!? データドリブン時代の新しいクリエイター像(1)
「僕たちの仕事は、どこへ向かうのか?」 SNS時代のクリエイターの仕事
デジタル時代、見直すべきは「表現」よりも「コミュニケーション設計」
従来型の“制作会社”には、満足できない!? デジタル活用注力企業7社匿名インタビュー

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
宣伝会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する