![](https://mag.sendenkaigi.com/kouhou/201402/images/008_01.jpg)
「土のフルコース」開発で土の安全性を世界中に訴求
土を丁寧に裏ごしし、ミネラル分を抽出してフランス料理のフルコース全品に活用した。メニュー開発にあたっては、見た目や味わいに「土らしさ」を残すよう心掛けたという。
企業や団体の優れたPR活動を顕彰する2013年度の「PRアワードグランプリ」(日本パブリックリレーションズ協会主催)の審査会が13年12月3日、都内で開かれ、園芸用の土を扱うプロトリーフ社のコーポレートコミュニケーション『土のフルコース』(受賞社:TBWA\HAKUHODO・博報堂)がグランプリに選ばれた。
東日本大震災後の原発事故による風評被害で土の販売が落ち込んでいたことから、プロトリーフ社が自社の土の安全性をアピールするために実施したもの。都内のフランス料理店に協力を仰ぎ、土を使ったフルコースをメニュー化した。研究機関によって、同社の土が食品と同レベルの安全基準を満たしているとの分析結果が出たことから、「土を食べる」とのコンセプトに至ったという。13年1月に、メディア20社に絞ってレストランで試食会を実施したことを皮切りに、国内だけでなくBBCやCNNでのメディア露出にもつながった。話題性だけでなく、同社の土の売上も大幅に伸びた。
TBWA\HAKUHODOの三浦崇宏氏は「後々の情報拡散につなげるため、最初に招待するメディアをウェブニュースなどに絞り込んだことが功を奏した」とコメントした。
「PRアワードグランプリ」は12年10月~13年9月に成果の挙がった活動、現在も継続している活動が対象。グランプリのほか、4部門で最優秀賞を選び、「2020年東京五輪招致の広報活動」などが受賞した。