2020年10月某日、各地の“金”や“銀”といった財宝が「Lの一族」と名乗る者によって盗まれる事件が発生した。財宝といっても、盗まれたのは駅名表示看板の“文字”。「金沢文庫(きん)」「東銀座(ぎん)」や「白金高輪(プラチナ)」「新宿(しんじゅ)」といった、駅名の中に含まれる金目の名前が、様々な場所で消された。
盗まれた文字がSNSで話題に
もちろんこれは実際の盗難事件ではなく、フジテレビのドラマ「ルパンの娘」の告知のために実施されたプロモーションだ。泥棒がテーマであるドラマの世界観を現実空間で表現したものである。駅名の一部が盗まれたように見える看板は、電鉄や駅ごとに異なる駅名表示を精巧に真似てつくられたポスターだ。駅名の一部に犯行後の張り紙が貼られており、駅名が消えたように見えるデザインになっている。
今回のプロモーションにあたり、どの駅の何の文字が盗まれているかは発表されていなかった。そのため、SNS上ではファンによる捜索が行われた。盗まれた文字を発見した人たちからは...
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