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老舗店とパッケージデザインの関係

小川裕子(小川裕子デザイン)

最近、若者の間ではレトロブームなのだとか。純喫茶に行き、クリームソーダを飲み、何故かカセットテープまでも流行っているらしい。世の中が未来に進みつつも古き良きものに鮮度感を持てることは柔軟で素敵だ。そこで今回はレトロなものが大好きな若者にも刺さるであろうパッケージを紹介したい。作者は「鈴木信太郎」画伯。そして彼は東京都内に全く違う2店舗の洋菓子店のために創作している。

手土産にしたくなる「マッターホーン」

まず1軒目は「マッターホーン」。東横線学芸大学駅からほど近くにその店舗があり、創業は1952年。現在68年目の老舗である。パッケージには、スイスの伝統衣装であろう服を着た女の子がクッキーの缶や紙袋にプリントされており、民芸の世界から飛び出して来たようなこの風合いや表情は一度見たら心に焼きついて忘れられないのである。そして誰かに伝えたくなる宣伝力。サインであろう「す.」までもが気になってくる。

カラーリングもピンクや深めのグリーンが絶妙である。なにより構成が大胆でシンプルなのが良い。潔いデザインというものは自信と覚悟がなければなかなかできるものではなく、強さとユーモアがかけ合わされた成功例ではないだろうか。このデザインを見ているとクスッと笑うしかないのである。なによりお菓子自体が飽きがこなく絶品なのだからお客さまが途絶えないのも納得である。

伝統衣装を着た女の子のなんとも言えないイラストがプリントされている、マッターホーンの紙袋。

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