販売促進の専門メディア

           

デジタル時代に顧客とつながる顧客シフト戦略

配車チャネル拡大で売り上げ純増 アプリやAIスピーカーも

タクシー配車アプリ「JapanTaxi」

ひと昔前ならタクシーを利用したいときは、大通りに出てタクシーを捕まえるか、営業所に電話をかけて配車してもらうかだった。しかしいまやタクシーはスマートフォンでも呼べる。タクシー配車アプリ大手のJapanTaxi(東京・千代田)は、それをさらに進化させ、市場拡大を図ろうとしている。

全国台数の3割をカバー

JapanTaxiが運営するタクシー配車アプリ「JapanTaxi」はスマートフォンやタブレット端末でタクシーが希望の位置に呼べるものだ。

アプリ上のマップで配車したい場所を選び、乗車するタクシー会社や決済方法(オンラインか車内)などを指定すれば、タクシーが来る。配車の時間指定も可能だ。

現在、配車できるタクシーは7万台。全国のタクシーの3割を占める。

【POINT・ポイント】

ほかのアプリとも連動

「JapanTaxi」の配車チャネルは、スマートフォンやタブレット端末向けのアプリだけではない。外部企業のアプリから「JapanTaxi」に送客したり、AIスピーカーで自宅に配車したりすることもできる。

地図アプリ「Googleマップ」には、指定した出発地点から目的地までの経路を検索すると、「JapanTaxi」でタクシー、「Uber」でハイヤーを呼んで移動した場合の時間や金額が表示される。その画面上にあるアプリ名をタップすると、出発地点と目的地が入力された状態でアプリが自動的に開かれる仕組みだ。アプリを開き直す手間が省ける。

また、JapanTaxiはことし10月4日、LINEのAIスピーカー「Clova(クローバ)」との連携を始めた。「クローバ」に「JapanTaxi」を開くよう話しかけると、あらかじめ設定した乗車場所にタクシーを配車する。

【AIM・狙い】

生まれたニーズ逃さない

配車チャネルを広げるのは、「タクシーを利用したい」という瞬間的なニーズを逃さないため。利便性を高め、タクシーの利用者数を増やす狙いがありそうだ。

アプリによる配車は、マップや住所入力によって簡単に場所を伝えられるメリットもある。

「従来の電話配車では、運転手が場所を特定できる場所に利用者が移動する必要があった。アプリなら、タクシー側が利用者のつごうに最大限合わせられる」(中川氏) …

あと62%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

デジタル時代に顧客とつながる顧客シフト戦略 の記事一覧

EC・配送・ワークショップ 3つの体験の場から消費者に届ける
店舗でしかできない体験を シモンズがショールーム刷新 比較・検討の機能充実
旅のはじまりとその後 情報収集メインのH.I.S.店舗
生花の需要を閑散期にも 定期宅配で収益を安定化
低迷する花き業界にヒット商品を 消費者の反応オンラインで探る
オンライン直売で農家を表舞台に 作物の魅力発信 選ばれる農園へ
獲った魚を質重視で値付け Web上で店とマッチング
「オムニチャネル戦略」から「ユニファイドコマース」へ
配車チャネル拡大で売り上げ純増 アプリやAIスピーカーも(この記事です)
店舗にオンライン販路持たせる 売上高を2割高める事例も
従来の販売チャネルの「負」を解消し、「運命の出会い」を叶えるInstagram
伊勢丹との顧客接点増やす関係性の深化めざす
「舞台」と「客席」の境をなくす 新しいビールの楽しみ方
余った食品を現金化 オンライン集客で来店機会
商品、ブランド体験を色濃く ショールーミング用店の事例紹介(2)
商品、ブランド体験を色濃く ショールーミング用店の事例紹介(1)
レジ、手荷物気にせず買い物 アプリ決済は園内体験高める
各チャネルを活用した体験を起点に 顧客が自ら動くカスタマーシフトとは何か
販促会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する