グッドデザイン大賞は、貧困問題解決に向けてのお寺の活動
グッドデザイン賞2018
2018年度グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)ほか、グッドデザイン金賞19件、新たなビジネスモデルや新産業の創出、イノベーションの促進に寄与する優れたデザインに贈られる、本年度創設のグッドフォーカス賞12件が発表された。
グッドデザイン大賞に選ばれたのは、貧困問題解決に向けてのお寺の活動「おてらおやつクラブ」(特定非営利活動法人おてらおやつクラブ)である。この活動は、5年前に大阪で起きた親子の餓死事件をきっかけに始まった。寺にお供えされるさまざまな「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」としてちょうだいし、子どもをサポートする支援団体の協力の下、経済的に困難な状況にある家庭へ「おすそわけ」する活動だ。
活動趣旨に賛同する全国の寺と、子どもやひとり親家庭などを支援する各地域の団体をつなげ、お菓子や果物、食品や日用品を届けている。現在、全国800以上の寺院が参加しているという。審査では従来、寺院が地域社会で行ってきた営みを現代的な仕組みとしてデザインし直した優れた取り組みであること。また活動の意義と共に、既存の組織・人・もの・習慣をつなぎ直すだけで機能する仕組みの美しさが高く評価された …