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クリエイティブ経営のキーパーソンたち

デザインでお菓子への関心の入り口をつくる

貞清誠治、柿崎弓子(BAKE)

「BAKE CHEESE TART」「PRESS BUTTER SAND」など、8つのお菓子ブランドを持ち、急成長中のお菓子のスタートアップ、BAKE。「デザインは、美味しさの次に重要」とクリエイティブに注力している。そんな同社のデザインを支える2人に話を聞いた。

(左)貞清誠治(さだきよ・せいじ)
BAKE チーフクリエイティブディレクター。美大にてデザインを修業後、アパレルの店舗デザイン、合同展示会事業に従事。飲食店の企画開発などを経て、フリーランスでの活動時に、BAKEブランドのブランディングに参画。その後もBAKEでクリエィティブ全般に従事。

(右)柿崎弓子(かきざき・ゆみこ)
BAKE クリエイティブ部 部長。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒業後、デザイン事務所を経て、2016年BAKE入社。各ブランドのプロモーションや店舗グラフィックなどの制作、PRESS BUTTER SANDの立ち上げに携わる。

「スタートアップ」らしく デザインにこだわりたい

──お2人それぞれの役割を教えてください。

貞清:僕はBAKE創業初期からCDとして携わっていて、現在はチーフクリエイティブディレクターとして、各ブランドのクリエイティブのリーダーをまとめる役割を担っています。

柿崎:私の統括するクリエイティブ部は、各ブランドのグラフィックやWebなどのプロモーションをブランド横断的に取りまとめています。会社の中にデザイン事務所があるようなものです。貞清とは明確に役割を分けておらず、互いに行ったり来たりしながら2人でデザインを見ています。

──BAKEでは「デザインは、美味しさの次に重要」と言っていますよね。

貞清:アメリカでは、ブルーボトルコーヒーなど飲食のスタートアップがデザインに力を入れて伸びています。BAKE創業者の長沼(真太郎)はよくアメリカに行くのですが、そういう背景もあって、ビジネスにデザインが必要だと感覚的にわかっているのだと思います。デザインの専門家ではないので細かい部分は任せされていますが、カッコいいものがいい、カッコ悪いのは嫌だということははっきりしています。

──BAKEらしいデザインとして意識していることはありますか。

貞清:BAKEは1ブランド1商品が基本です。ですから、それぞれのキラーコンテンツをどれだけ最大化できるかがポイントになります。最近ではブランドの数が増えてきたので、それぞれのブランドの個性を際立たせるデザインを意識しています。BAKEらしいデザインというより、ブランドの個性が豊かであることを重視しています。

柿崎:商品開発の過程に社内のデザイナーが参加するのは、BAKEならではかもしれません。例えば焼き立てスイートポテトパイ「POGG」は、丸くぽってりしたイメージのあるスイートポテトを、「ソリッドな三角形にして、こんなビジュアルで展開したい」とデザイナーから提案しました …

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